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平成二十三年十月七日受領
答弁第五三号

  内閣衆質一七八第五三号
  平成二十三年十月七日
内閣総理大臣 野田佳彦

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員照屋寛徳君提出沖縄県「八重山採択地区」における教科書選定に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員照屋寛徳君提出沖縄県「八重山採択地区」における教科書選定に関する再質問に対する答弁書



一について

 特別法とは、一般法に対するもので、当該一般法の適用領域の一部について特別の定めをするものをいうと解している。
 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号。以下「地教行法」という。)及び義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(昭和三十八年法律第百八十二号。以下「無償措置法」という。)には、それぞれ適用領域を異にする部分もあることから、両法の全体がこのような一般法・特別法の関係にあるとはいえないが、教科用図書の採択についての教育委員会の権限については、地教行法第二十三条第六号が、教育委員会が管理し執行する事務として、「教科書その他の教材の取扱いに関すること」と規定し、一般的に、公立小学校及び中学校等において使用する教科用図書の採択については、当該学校を設置する地方公共団体の教育委員会が行うこととしているのに対し、無償措置法第十三条第四項は、無償措置法第十二条第一項の規定に基づいて設定された採択地区が二以上の市町村の区域をあわせた地域であるときは、当該採択地区内の市町村立の小学校及び中学校において使用する教科用図書について、当該採択地区内の市町村の教育委員会が協議して種目ごとに同一の教科用図書を採択しなければならないとして、地教行法第二十三条第六号が規定する教科用図書の採択の権限の行使について特別の定めをしているところである。
 また、地教行法及び無償措置法の所管府省は文部科学省である。

二について

 御指摘の文部科学大臣の発言は、無償措置法第十二条第一項の規定に基づいて設定された採択地区が二以上の市町村の区域をあわせた地域であるときは、当該採択地区内の市町村立の小学校及び中学校において使用する教科用図書については、無償措置法第十三条第四項の規定により、当該採択地区内の市町村の教育委員会が協議して種目ごとに同一の教科用図書を採択しなければならないとされているが、沖縄県八重山採択地区内の各市町教育委員会が同一の教科用図書を採択していないという状況に対して、児童、生徒の教育を受ける機会が妨げられることのないよう、今後、文部科学省として講じ得る措置について、関係法令の趣旨等を考慮して判断する必要があるということを述べたものであるが、文部科学省としては、沖縄県教育委員会に対し、八重山採択地区協議会の規約に従ってまとめられた結果に基づいて、沖縄県八重山採択地区内の各市町教育委員会が同一の教科用図書を採択するよう指導を行うことを引き続き指導・助言してまいりたい。

三について

 御指摘の石垣市教育委員会教育長及び与那国町教育委員会教育長から文部科学大臣宛てに提出された各文書については、教育委員会の指揮監督の下に教育委員会の権限に属する全ての事務をつかさどる教育長の名義で作成され、両教育委員会の教育長名の公印が押され公文書番号が付されるなど、両教育委員会により発出された公文書と認められるものであった。また、御指摘の竹富町教育委員会委員長から文部科学大臣及び文部科学省教科書課長宛てに提出された文書については、教育委員会を代表する委員長の名義で作成され、竹富町教育委員会委員長の公印が押され公文書番号が付されるなど、竹富町教育委員会により発出された公文書と認められるものであったが、それに添付された石垣市教育委員会委員長、竹富町教育委員会委員長及び与那国町教育委員会委員長の連名の文部科学大臣及び文部科学省教科書課長宛ての文書(以下「委員長連名の文書」という。)については、公印が省略され公文書番号が付されておらず、さらに、石垣市教育委員会教育長から文部科学省教科書課長宛てに、同教育委員会において委員長連名の文書に作成名義人として記載されていた同教育委員会委員長の記名を「削除する」ことを承認した旨の文書が提出されるとともに、与那国町教育委員会教育長から、文部科学大臣及び文部科学省教科書課長宛てに、委員長連名の文書に作成名義人として記載されていた同教育委員会委員長の記名は同教育委員会の決議を経ずになされた旨の文書が提出されており、あわせて、同教育委員会教育長から文部科学大臣に対して、当該文書の提出については同教育委員会の承認を受けたものである旨の文書が提出されており、委員長連名の文書は石垣市教育委員会及び与那国町教育委員会より発出された公文書とは認めることはできない。

四及び五について

 御指摘の文部科学大臣の答弁は、平成二十三年八月二十三日の八重山採択地区協議会の答申によっても、また、御指摘の「三市町の全教育委員が会した同年九月八日の全員協議」によっても、沖縄県八重山採択地区内の各市町教育委員会が中学校社会科の公民的分野について同一の教科用図書を採択するに至っていない事実を述べたものである。文部科学省としては、同協議会の規約に従ってまとめられた結果が無償措置法第十三条第四項の規定による協議に当たり、当該全員協議はこれに当たるとは認められないと考えており、同年九月十五日に沖縄県教育委員会に発出した通知文書に示したとおり、沖縄県教育委員会に対し、同採択地区内の各市町教育委員会が同一の教科用図書を採択するよう指導を行うことを引き続き指導・助言してまいりたい。

六について

 文部科学省としては、必要に応じて沖縄県教育委員会等から事情を聴取するなどして、沖縄県八重山採択地区の状況の把握等に引き続き努めてまいりたい。



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