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平成二十七年三月二十四日受領
答弁第一四〇号

  内閣衆質一八九第一四〇号
  平成二十七年三月二十四日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 町村信孝 殿

衆議院議員長妻昭君提出福島第一原発の事故原因に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長妻昭君提出福島第一原発の事故原因に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故(以下「本件事故」という。)の原因については、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会が平成二十四年七月五日に国会に提出した報告書(以下「国会事故調報告書」という。)によれば、「平成二十三(二千十一)年三月十一日十四時四十六分に発生した東北地方太平洋沖地震は、東電新福島変電所から福島第一原発にかけての送変電設備を損傷させ、送電を停止させた。・・・全ての外部電源を喪失した。そして、地震発生から約五十分後に来襲した津波によって、多くの非常用ディーゼル発電機や冷却用海水ポンプ、所内配電系統設備、直流電源設備等が浸水した。以上の結果、一、二、四号機では全電源を、三、五号機では全交流電源を喪失するに至った。」、「福島第一原発は地震・津波による被害とその影響によって・・・一〜三号機は原子炉事故に、四号機は原子炉建屋が爆発し使用済み燃料プールが外部環境に露出する事故に至った。」とされており、また、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会(以下「政府事故調査委員会」という。)が平成二十三年十二月二十六日に取りまとめた中間報告書の概要によれば、「平成二十三年三月十一日、福島第一原発及び福島第二原発は、東北地方太平洋沖地震とこれに伴う津波に見舞われた。(中略)福島第一原発では、地震後、運転中の一号機から三号機までの自動スクラムは達成されたものとみられるが、地震と津波により、外部電源及び発電所に備えられていたほぼ全ての交流電源が失われ、原子炉や使用済燃料プールが冷却不能に陥った。一号機、三号機及び四号機においては、炉心の損傷により大量に発生した水素が原子炉建屋に充満したことによると思われる爆発が発生した。」とされ、政府事故調査委員会が平成二十四年七月二十三日に取りまとめた最終報告書(以下「政府事故調最終報告書」という。)の本文編によれば、「今回の事故は、直接的には地震・津波という自然現象に起因するものである」とされている。
 一方、国会事故調報告書によれば、「しかし未解明な部分が残っており、これについて引き続き第三者による検証が行われることを期待する」とされており、また、政府事故調最終報告書の概要によれば、「当委員会は、可能な限りの事実の調査・検証を行ってきたが、現地調査における困難性や時間的制約等のため、福島第一原発の主要施設の損傷が生じた箇所、その程度、時間的経緯を始めとする全体的な損傷状況の詳細、放射性物質の漏出経緯、原子炉建屋爆発の原因等について、いまだに解明できていない点も存在する。・・・こうした未解明の諸事項について、それぞれの立場で包括的かつ徹底した調査・検証を継続する組織的態勢を組むべきである。」とされている。
 政府としては、本件事故の原因の詳細について引き続き検証が必要であると考えており、原子力規制委員会において調査等を実施しているところである。本件事故の原因の詳細の判明時期については、原子炉建屋等の内部の状況について正確に把握できていないこと等から、お示しすることは困難である。



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