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答弁本文情報

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平成二十八年五月十三日受領
答弁第二五九号

  内閣衆質一九〇第二五九号
  平成二十八年五月十三日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員長妻昭君提出小学生・中学生の道徳心や愛国心を評価する学習指導要領の改訂に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長妻昭君提出小学生・中学生の道徳心や愛国心を評価する学習指導要領の改訂に関する質問に対する答弁書



 お尋ねの特別の教科である道徳(以下「道徳科」という。)における児童生徒の学習の評価(以下「道徳科における評価」という。)と高等学校等における入学者選抜との関係については、平成二十八年二月五日の衆議院予算委員会における長妻昭委員の質疑に対する安倍内閣総理大臣の答弁及び馳文部科学大臣の答弁において述べているとおりであり、文部科学省においては、従前から、これらの答弁における説明の趣旨と同様の趣旨を説明してきているところである。
 お尋ねの「道徳教育に係る評価等の在り方に関する専門家会議」(以下「専門家会議」という。)における議論の結論については、できるだけ早期に得たいと考えているが、結論を得る具体的な時期及びその内容について現時点でお答えすることは困難である。また、お尋ねの「内申書の様式に児童・生徒に対する道徳の評価を盛り込むのか否か」の意味するところが必ずしも明らかではないが、高等学校等の入学者選抜に用いられる調査書の様式等は都道府県教育委員会等入学者選抜の実施者が決定するものである。なお、専門家会議においては、入学者選抜との関係をも踏まえて、道徳科における評価の在り方について検討しているところであり、また、平成二十七年文部科学省告示第六十号による改正後の小学校学習指導要領(平成二十年文部科学省告示第二十七号。以下「小学校学習指導要領」という。)及び平成二十七年文部科学省告示第六十一号による改正後の中学校学習指導要領(平成二十年文部科学省告示第二十八号。以下「中学校学習指導要領」という。)の道徳科の解説(以下単に「解説」という。)においては、他の児童生徒と比較して優劣を決めるような評価はなじまないことに留意する必要がある旨を記述している。
 お尋ねの道徳科における評価の資料や方法については、中央教育審議会で平成二十六年十月二十一日に取りまとめられた「道徳教育に係る教育課程の改善等について(答申)」(以下「答申」という。)において「児童生徒の作文やノート、質問紙、発言や行動の観察、面接など、様々な方法で資料等を収集」した上で「例えば、指導のねらいに即した観点による評価・・・など多種多様な方法の中から適切な方法を用いて評価を行い、課題を明確にして指導の充実を図ることが望まれる」とされていること等を踏まえ、専門家会議において検討しているところである。
 「評価の基準」に関するお尋ねについては、お尋ねの「評価の基準」がどのような評価を行うためのものなのか及びどのような基準を意味しているのかが必ずしも明らかではないため、いずれのお尋ねについてもお答えすることは困難であるが、教育課程の基準である小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領の解説において、先に述べたとおり、他の児童生徒と比較して優劣を決めるような評価はなじまないことに留意する必要がある旨を記述しており、また、答申において「児童生徒が自らの成長を実感し、学習意欲を高め、道徳性の向上につなげていくとともに、評価を踏まえ、教員が道徳教育に関する目標や計画、指導方法の改善・充実に取り組むことが期待される」と指摘されていること等を踏まえ、専門家会議において、道徳科における評価について、数値による評価ではなく記述式の評価とすること、他の児童生徒との比較による相対評価ではなく児童生徒がいかに成長したかを積極的に受け止め励ます評価とすること、「善悪の判断、自律、自由と責任」といった個々の内容項目ごとではなく大ぐくりなまとまりを踏まえた評価とすること等の点を検討しているところである。
 お尋ねの「いわゆる「愛国心教育」」については、政府として、その定義について特定の見解を有しておらず、様々な意味で用いられているものと承知していることから、「いわゆる「愛国心教育」」の意味するところについてお答えすることは困難であるが、お尋ねの「「国や郷土を愛する心をもつこと」を教育すること」については、道徳科の指導内容として、小学校学習指導要領において「我が国や郷土の伝統と文化を大切にし、先人の努力を知り、国や郷土を愛する心をもつこと」等と規定し、中学校学習指導要領において「優れた伝統の継承と新しい文化の創造に貢献するとともに、日本人としての自覚をもって国を愛し、国家及び社会の形成者として、その発展に努めること」等と規定しており、前者の意味するところについては、小学校学習指導要領の解説において「ここでいう「国や郷土を愛する」とは、教育基本法において教育の目標として「伝統と文化をはぐくんできた我が国や郷土を愛する態度」(第二条第五号)を養うと定めているのと同様の趣旨であり、我が国や郷土を愛する「態度」と「心」は、教育の過程を通じて、一体として養われるものである」等と記述し、後者の意味するところについては、中学校学習指導要領の解説において「「国を愛し」とは、歴史的・文化的な共同体としての我が国を愛し、国家及び社会の形成者として、その発展を願い、それに寄与しようとすることであり、そのような態度は心と一体として養われるものであるという趣旨である」等と記述している。また、ここにいう「国」については、小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領の解説において、政府や内閣などの統治機構を意味するものではなく、歴史的に形成されてきた国民、国土、伝統、文化などからなる歴史的・文化的な共同体としての国を意味するものである旨記述している。
 お尋ねの道徳科において「「評価をする」こと」と「「成績をつける」こと」については、先の答弁書(平成二十八年一月十二日内閣衆質一九〇第一〇号)でお答えしたとおりであり、お尋ねの「成績をつける」の意味するところが必ずしも明らかではないが、道徳科における評価については、小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領において、児童生徒の「学習状況や道徳性に係る成長の様子を継続的に把握し、指導に生かすよう努める必要がある。ただし、数値などによる評価は行わないものとする」としており、また、先に述べたとおり、専門家会議において検討しているところである。


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