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答弁本文情報

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平成二十八年十二月十六日受領
答弁第二〇二号

  内閣衆質一九二第二〇二号
  平成二十八年十二月十六日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員長妻昭君提出「原発の発電コストは一番安い」との経済産業大臣の発言に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長妻昭君提出「原発の発電コストは一番安い」との経済産業大臣の発言に関する質問に対する答弁書



 各電源の発電コストについては、平成二十七年五月に総合資源エネルギー調査会基本政策分科会長期エネルギー需給見通し小委員会発電コスト検証ワーキンググループ(以下「発電コスト検証ワーキンググループ」という。)が取りまとめた報告において試算を行っている。
 この中で、原子力発電の発電コストについてはキロワットアワー当たり十・一円以上、石炭火力発電の発電コストについてはキロワットアワー当たり十二・三円、一般水力発電の発電コストについてはキロワットアワー当たり十一・〇円等と試算している。
 この原子力発電の発電コストは、資本費(キロワットアワー当たり三・一円)、運転維持費(キロワットアワー当たり三・三円)、追加的安全対策費(キロワットアワー当たり〇・六円)、核燃料サイクル費用(キロワットアワー当たり一・五円)、立地対策や研究開発等に係る政策経費(キロワットアワー当たり一・三円)及び賠償や除染・中間貯蔵等に係る事故リスク対応費用(キロワットアワー当たり〇・三円以上)の各費目を算入したものである。
 また、当該試算に際しては、事故リスク対応費用が将来仮に増加した場合を想定した感度分析を行っており、当該感度分析によれば、事故リスク対応費用が一兆円増加した場合、発電コストはキロワットアワー当たり〇・〇四円上昇することになる。御指摘の世耕経済産業大臣の発言は、このような試算や感度分析を踏まえてのものである。
 お尋ねの「廃炉費用」、「使用済核燃料廃棄処分場建設費用」及び「使用済核燃料廃棄処分場維持費用」の意味するところが必ずしも明らかではないが、発電コスト検証ワーキンググループにおいては、廃止措置費用を約〇・〇七兆円、使用済燃料の再処理に伴い使用済燃料から核燃料物質その他の有用物質を分離した後に残存する物を固型化したガラス固化体を四万本最終処分するために必要な費用を約二・八兆円として原子力発電の発電コストを試算している。


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