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平成三十年二月二日受領
答弁第二八号

  内閣衆質一九六第二八号
  平成三十年二月二日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員山井和則君提出業務に営業活動が含まれる労働者に対する裁量労働制の適用の適否等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山井和則君提出業務に営業活動が含まれる労働者に対する裁量労働制の適用の適否等に関する質問に対する答弁書



一及び四について

 御指摘の「営業」、「個人を対象とする営業」及び「法人を対象とする営業」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかではなくお答えは困難であるが、現行の労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十八条の四の規定によるみなし労働時間制度(以下「企画業務型裁量労働制」という。)における同条第一項第一号に規定する対象業務(以下「対象業務」という。)については、その要件を同号において「事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であつて、当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務」と規定しており、この要件に該当するものに限り対象業務となる。

二、三、五、六及び八について

 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の内容については、現在検討中であることから、お尋ねについてお答えすることは困難である。
 なお、労働政策審議会が昨年九月に答申した働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱(以下「法案要綱」という。)においては、企画業務型裁量労働制について、「事業の運営に関する事項について繰り返し、企画、立案、調査及び分析を主として行うとともに、これらの成果を活用し、当該事業の運営に関する事項の実施状況の把握及び評価を行う業務」及び「法人である顧客の事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析を主として行うとともに、これらの成果を活用し、当該顧客に対して販売又は提供する商品又は役務を専ら当該顧客のために開発し、当該顧客に提案する業務(主として商品の販売又は役務の提供を行う事業場において当該業務を行う場合を除く。)」を新たに対象となる業務(以下「新対象業務」という。)に追加することとされており、これらの要件に該当するものに限り新対象業務とすることを検討中である。また、法案要綱において「既製品やその汎用的な組み合わせの営業は対象業務になり得ないこと及び商品又は役務の営業活動に業務の重点がある業務は該当しないことを指針に定めることとする」とされており、厚生労働大臣が労働基準法第三十八条の四第一項に規定する委員会が決議する事項について定める同条第三項に規定する指針において、その旨を定めることを検討中である。

七について

 お尋ねの観点からは、統計をとっておらず、お答えすることは困難である。
 また、労働基準監督署がどのような手法等で監督対象事業場の選定、情報収集等を行うかについては、これを公にすることにより、監督指導等の事務の性質上当該事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えは差し控える。

九について

 企画業務型裁量労働制については、労働基準法第三十八条の四の規定において、その委員の半数については事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者により指名された者であること等の条件に適合する委員会において、対象業務に就かせたときはその決議で定める時間労働したものとみなされることとなる者の範囲、当該対象業務に就かせたときは当該決議で定めた時間労働したものとみなすことについて当該労働者の同意を得なければならないことなどを決議することなどその導入については、同条に規定する要件に適合することを求めている。さらに、労働基準監督署の監督指導においても、企画業務型裁量労働制に不適切な状況があれば、指導を行っているところである。新対象業務についても、適切に運用されるものとなるよう、その導入の要件について検討中である。

十について

 労働基準法第四章の労働時間に関する規定の適用に当たっての労働時間のみなしの効果が生じないことにより、同法第三十二条又は第三十七条第一項の違反が認められた場合には、同法第百十九条により、六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金の対象となる。

十一及び十二について

 お尋ねの「基準年間平均給与額の三倍の額を相当程度上回る水準」については、法案要綱において、「基準年間平均給与額・・・の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上である」としており、当該厚生労働省令で定める額は、平成二十七年二月に労働政策審議会で取りまとめられた今後の労働時間法制等の在り方について(報告)において、「具体的な年収額については、労働基準法第十四条に基づく告示の内容(千七十五万円)を参考に、法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で規定することが適当」とされ、今後労働政策審議会での検討を踏まえ検討することとしており、現時点でお答えすることは困難である。
 また、いわゆる高度プロフェッショナル制度の対象労働者の年収要件は、法案要綱において、「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が(中略)厚生労働省令で定める額以上であること」としており、「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金」については、労働の状況等に応じて支払われることとなる「残業代や業績給」は含めないこととすることを検討中である。また、法案要綱においては、「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が(中略)厚生労働省令で定める額以上であること」を制度上の要件としており、労働契約において当該要件を下回ることとなる可能性がある場合には、いわゆる高度プロフェッショナル制度の対象労働者とならないものとすることを検討中である。



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