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令和元年六月七日受領
答弁第一九三号

  内閣衆質一九八第一九三号
  令和元年六月七日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員長尾秀樹君提出外国人技能実習生への人権侵害に対する対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長尾秀樹君提出外国人技能実習生への人権侵害に対する対策に関する質問に対する答弁書



一について

 お尋ねの「このような事例」及び「このような結婚や恋愛を禁じていた事案、携帯電話を取り上げていた事案、外部との交流を禁じていた事案」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十五年度及び平成二十七年度から平成二十九年度までは厚生労働省が公益財団法人国際研修協力機構に委託して実施し、平成二十六年度は独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した「帰国技能実習生フォローアップ調査」においては、技能実習期間中に禁止されていた事項の有無についての質問に対して、例えば、「携帯電話の使用を禁止された」と回答した技能実習生であった者は、平成二十五年度は千八百十人中百四十九人、平成二十六年度は五百七十八人中十九人、平成二十七年度は二千七十一人中九十九人、平成二十八年度は三千百五十一人中百二十五人、平成二十九年度は五千三百五十九人中二百二十九人であり、「日本にいる知り合いの技能実習生に電話したり、会うことを禁止された」(平成二十五年度は「日本にいる知り合いの研修生・実習生に電話したり会うことを禁止された」)と回答した技能実習生であった者は、平成二十五年度は千八百十人中六十七人、平成二十六年度は五百七十八人中四人、平成二十七年度は二千七十一人中二十五人、平成二十八年度は三千百五十一人中三十人、平成二十九年度は五千三百五十九人中五十人であった。また、出入国管理及び難民認定法施行規則等の一部を改正する等の省令(平成二十九年法務省令第十九号。以下「入管規則改正省令」という。)第三条の規定による改正前の出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令(平成二年法務省令第十六号。以下「基準省令」という。)の表の法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第一号イに掲げる活動の項の下欄第十八号の表の上欄に掲げる外国人の技能実習に係る不正行為又は基準省令の表の法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄第一号ロに掲げる活動の項の下欄第十六号の表の上欄に掲げる外国人の技能実習に係る不正行為(以下「不正行為」という。)に関して、法務省入国管理局(当時)が技能実習の適正な実施を妨げる不正行為を行ったと認められる旨を実習実施機関(入管規則改正省令第五条(第二号に係る部分に限る。)の規定による廃止前の出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の技能実習の項の下欄に規定する団体の要件を定める省令(平成二十一年法務省令第五十三号。以下「団体要件省令」という。)第一条第一号イに規定する実習実施機関をいう。以下同じ。)又は旧監理団体(団体要件省令第一条第一号に規定する監理団体をいう。以下同じ。)に通知したもののうち、その不正行為が実習実施機関、旧監理団体等において、受け入れ、雇用する等した技能実習生の旅券又は在留カードを取り上げる行為であったものは、平成二十五年は一件、平成二十六年は二件、平成二十七年は九件、平成二十八年は十六件、平成二十九年は二件であり、実習実施機関、旧監理団体等において、受け入れ、雇用する等した技能実習生の人権を著しく侵害する行為(暴行、脅迫又は監禁、旅券又は在留カードの取上げ及び賃金等の不払の行為を除く。)であったものは、平成二十五年は二件、平成二十六年は六件、平成二十七年は九件、平成二十八年は六件、平成二十九年は三件であった。

二について

 前段のお尋ねについては、御指摘の「日本国内での生活を制約することについての承諾書」及び「多数あるという実態」の具体的に意味するところが明らかではないが、実習実施機関が技能実習生の外出その他の私生活の自由を不当に制限した事例があることは把握している。
 後段のお尋ねについては、犯罪の成否は、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断すべき事柄であるため、一概にお答えすることは困難であるが、御指摘の外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成二十八年法律第八十九号。以下「技能実習法」という。)第百十一条第六号に規定する罪は、「技能実習生に対し、解雇その他の労働関係上の不利益又は制裁金の徴収その他の財産上の不利益を示し」たことを要件としている。

三について

 お尋ねの「制裁」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「実習生の受入れ企業」に限らず、一般に、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号。以下「男女雇用機会均等法」という。)第九条第二項及び第三項の規定により、事業主は、女性労働者が婚姻したこと、妊娠したこと等を理由として解雇してはならないこととされており、事業主がこれらの規定に違反した場合には、厚生労働大臣は、男女雇用機会均等法第二十九条第一項の規定に基づき、事業主に対して、指導、勧告等を行い、当該勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、男女雇用機会均等法第三十条の規定に基づき、その旨を公表することができることとされている。
 また、技能実習法第四十八条第二項において「技能実習関係者は、技能実習生の外出その他の私生活の自由を不当に制限してはならない。」と規定されているところ、実習実施者(技能実習法第二条第六項に規定する実習実施者をいう。以下同じ。)が男女雇用機会均等法第九条第二項若しくは第三項又は技能実習法第四十八条第二項の規定に違反した場合、技能実習法第十五条第一項の規定による改善命令又は技能実習法第十六条第一項の規定による技能実習計画の認定の取消しの対象となり得るほか、当該認定が取り消された場合には、技能実習法第十条第六号に規定する技能実習計画の認定の欠格事由に該当し得、また、監理団体(技能実習法第二条第十項に規定する監理団体をいう。以下同じ。)が技能実習法第四十八条第二項の規定に違反した場合、技能実習法第三十六条第一項の規定による改善命令又は技能実習法第三十七条第一項若しくは第三項の規定による監理許可の取消し若しくは事業停止命令の対象となり得るほか、当該監理許可が取り消された場合には、技能実習法第二十六条第二号に規定する監理許可の欠格事由に該当し得る。
 さらに、技能実習法第百十一条第六号の規定は、「第四十八条第二項の規定に違反して、技能実習生に対し、解雇その他の労働関係上の不利益又は制裁金の徴収その他の財産上の不利益を示して、技能実習が行われる時間以外における他の者との通信若しくは面談又は外出の全部又は一部を禁止する旨を告知した者」は六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処することとしている。

四について

 御指摘の「このような状況」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、外国人材を適正に受け入れ、共生社会の実現を図ることにより、日本人と外国人が安心して安全に暮らせる社会を実現することが重要であると考えており、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」(平成三十年十二月二十五日外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議了承)に基づき、外国人材に関する適正な労働条件及び安全衛生の確保並びに雇用管理の改善のための様々な施策を実施しているところであり、今後も、外国人材の適正な労働環境の確保を含めた受入れ環境の整備を進めてまいりたい。



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