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令和二年六月五日受領
答弁第二一〇号

  内閣衆質二〇一第二一〇号
  令和二年六月五日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員阿部知子君提出新型コロナウイルス感染症と労災および公務災害に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員阿部知子君提出新型コロナウイルス感染症と労災および公務災害に関する質問に対する答弁書


一について

 労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第二十二条の規定に基づき、事業者は、同条第一号に規定する病原体等による健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないこととされているところ、当該必要な措置は個々の事業場の実情等によって異なるため、「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」(令和二年五月十四日付け厚生労働省労働基準局長事務連絡別添)を活用し、事業場の実情等に即した適切な感染拡大防止対策を実施するよう、関係団体に対する累次の要請を通じ、事業者への周知徹底を図っているところである。
 また、事業場において新型コロナウイルス感染症にかかった者に係る労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)に基づく補償(以下「労災補償」という。)については、御指摘の「新型コロナウイルスに関するQ&A」(以下「Q&A」という。)において労災補償に関する考え方を示すとともに、令和二年五月十四日付けで、労使団体及び公益社団法人日本医師会等医療関係団体宛てに労働者の同法に基づく保険給付(以下「労災保険給付」という。)の請求(以下「労災請求」という。)等に係る要請を行ったところである。

二の1について

 御指摘の「三十二件中二件」以外の三十件の事例については、令和二年五月二十二日時点で、いずれも、労働基準監督署において、労災保険給付の支給の決定又は不支給の決定(以下「労災認定」という。)に係る調査を行っているところである。
 いずれにしても、新型コロナウイルス感染症に係る労災請求があった事例については、迅速かつ適正な処理に努めてまいりたい。

二の2について

 お尋ねの「医療・介護・障害福祉サービスの従事者等の感染状況」及び「こうした調査」の意味するところが必ずしも明らかではないが、厚生労働省において、医療従事者、介護従事者及び障害福祉に従事する者の新型コロナウイルス感染症の感染者数に関する調査は行っていない。
 政府としては、新型コロナウイルス感染症については、医療機関や社会福祉施設等における集団感染を防止することが重要と認識しており、同省において、全国で発生した集団感染の事例を収集しているところである。

二の3について

 令和二年五月十日時点で、厚生労働省が把握していた医療機関において発生した新型コロナウイルス感染症の集団感染の事例は、八十五件であり、これらの事例について、同年六月一日時点で、労働基準監督署長が労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)第九十七条の規定に基づく労働者死傷病報告(以下単に「労働者死傷病報告」という。)を受理した事例は十三件、報告件数の合計は六十八件であり、労災請求があった事例は十一件、請求件数の合計は二十三件である。

二の4について

 事業場において新型コロナウイルス感染症にかかった者に係る労働者死傷病報告の提出や労災請求については、Q&Aや関係団体に対する累次の要請において、新型コロナウイルス感染症の陽性者について、労働者死傷病報告の提出に留意することや、労働者が業務により新型コロナウイルス感染症にかかったものと認められる場合には、労災保険給付の対象となることについて周知徹底を図っているところである。また、都道府県労働局及び労働基準監督署において、労働者死傷病報告の提出及び労災請求の勧奨に努めているところである。

二の5について

 御指摘の「該当するあらゆる労働者」の具体的な範囲が必ずしも明らかではないが、「感染経路が特定できないが感染リスクが相対的に高いと考えられる労働環境下で働いている労働者」であって、患者の診療若しくは看護の業務、介護の業務又は研究その他の目的で病原体を取り扱う業務に従事する者(以下「医療従事者等」という。)以外の者を意味するのであれば、これらの者の従事する業務については、医療従事者等と異なり、医学的知見により業務と疾病との因果関係が確立されておらず、医療従事者等と同様の取扱いとしていないものである。このため、これらの者から新型コロナウイルス感染症に係る労災請求があった場合には、業務により感染した蓋然性が高く、業務により新型コロナウイルス感染症にかかったものと認められれば、労災保険給付の対象とすることとしており、今後とも迅速かつ適正な処理に努めてまいりたい。

二の6について

 お尋ねの「「内在する危険が具現化」したものとみなして」の意味するところが必ずしも明らかではないが、通勤により新型コロナウイルス感染症にかかったとして労災請求があった場合には、労働基準監督署において、個別の事例ごとに調査を行い、通勤により新型コロナウイルス感染症にかかったものと認められる場合には、労災保険給付の対象となるものである。

二の7について

 政府としては、Q&Aにおいて、事業場において新型コロナウイルス感染症にかかった者に係る労災補償に関する考え方等を示し、これを厚生労働省ホームページで公表するとともに、労使団体及び医療関係団体宛てに労働者の労災請求等に係る要請を行う等、様々な機会を捉えて、適切な労災請求を促しているところである。
 なお、労災認定を行った事例に関する情報を公表することについては、今後、個人情報保護の観点にも配慮しつつ、検討してまいりたい。

三について

 お尋ねについては、人事院規則一六―〇(職員の災害補償)第二十条の規定に基づき、補償事務主任者が新型コロナウイルス感染症による災害について実施機関に報告した件数は、令和二年五月二十七日時点で、零件である。このため、当該災害について、実施機関において、公務上のものであるか又は通勤によるものであるかどうかの認定が行われた件数、公務上のものであるか又は通勤によるものであるかどうかを調査中である件数並びに国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)に基づく療養補償、休業補償、障害補償及び遺族補償の実施を行った件数は、いずれも零件である。

四について

 地方公務員災害補償制度については、地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)第二十四条の規定に基づき地方公務員災害補償基金が補償を実施しているところであり、新型コロナウイルス感染症による公務上の災害及び通勤による災害(以下「公務災害」という。)に係る補償の請求及び認定の件数については、同基金において適切に把握すべきものである。同基金によれば、請求件数は、令和二年五月二十七日時点で、四件であり、いずれも公務災害であるかどうかを調査中である。政府としても、引き続き把握に努めてまいりたい。
 また、認定を行った事例に関する情報を公表することについては、同基金において、個人情報保護の観点にも配慮しつつ、適切に対応されるものと考えている。

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