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答弁本文情報

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令和二年十一月二十四日受領
答弁第一四号

  内閣衆質二〇三第一四号
  令和二年十一月二十四日
内閣総理大臣 菅 義偉

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員奥野総一郎君提出日本学術会議会員の任命に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員奥野総一郎君提出日本学術会議会員の任命に関する質問に対する答弁書


一について

 いかなる場合に申出や推薦のとおりに任命しないことが許容されるかについては、日本学術会議の会員(以下「会員」という。)の任命の場合は、日本学術会議法(昭和二十三年法律第百二十一号。以下「法」という。)上認められる職務の独立性と公務員の選定は国民固有の権利であると規定する憲法第十五条第一項との調整的見地が求められるとしても、憲法で保障された学問の自由を実効あらしめるために伝統的に認められている大学の自治と憲法第十五条第一項との調整的見地が求められた、御指摘の「昭和四十四年の高辻内閣法制局長官の答弁」の対象となった当時の国立大学の学長の任命の場合とは、同視することはできず、同じように狭くなるわけではないと考えている。

二について

 御指摘の「この解釈が適用されているということ」の意味するところが必ずしも明らかではないが、会員の任命については、法第十七条による推薦を十分尊重しつつ、任命権者たる内閣総理大臣が適切に判断すべきものであり、御指摘の近藤内閣法制局長官の答弁で述べられているとおり、「主観的に政府当局の気に食わないということで任命しない」ことは法の趣旨に反するものであると考えている。

三から六までについて

 推薦のとおりに任命しないことが許容される場合については、憲法第十五条第一項において公務員の選定が国民固有の権利であるとされていることからすれば、任命権者である内閣総理大臣において、当該推薦を十分に尊重しつつも、当該任命が国民に対して責任を負えるものでなければならないという観点から、日本学術会議の設置目的や職務等に照らして判断されるべきものと考えている。具体的にどのような場合に許容されるかについては、任命権者たる内閣総理大臣が国民に対する責任において個別に判断すべき人事に関する事項であって、事柄の性質上、明確にお答えすることは困難である。
 また、今般の会員の任命については、個々人の任命の理由については、人事に関することであるため、お答えを差し控えるが、日本学術会議に総合的、俯瞰的観点からの活動を進めていただけるようにするという観点から、適切に判断したものである。

七について

 お尋ねについては、個別の報道の内容を前提とするものであり、政府としてお答えすることは差し控えたい。

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