答弁本文情報
令和四年八月十五日受領答弁第三六号
内閣衆質二〇九第三六号
令和四年八月十五日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員長妻昭君提出女性自衛官の性被害に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出女性自衛官の性被害に関する質問に対する答弁書
一について
御指摘の事案(以下「本件事案」という。)については、検察当局において不起訴処分としたと承知しているが、その余のお尋ねについては、個別事件における捜査や証拠の具体的内容に関わる事柄であり、お答えすることは差し控えたい。
二について
本件事案の調査は、防衛省において、事実関係を明らかにし、その結果、規律違反が確認されれば、懲戒処分等を行うことを念頭に行っているものである。御指摘の「元女性自衛官」には、所要の確認を行っているが、当該調査の具体的な内容に関するお尋ねについては、これを明らかにすることにより、今後の当該調査に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。また、「調査結果如何によっては捜査をやり直すこともあるのか」とのお尋ねについては、捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、お答えすることは差し控えたい。
三について
御指摘の「回答」における「部隊において揉み消しを行っているなどの疑いも指摘されている」との記載の趣旨は、そのような趣旨の報道がなされていることを指したものであり、本件事案の調査の具体的な内容に関するお尋ねについては、これを明らかにすることにより、今後の当該調査に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。また、本件事案については、防衛省において調査中であるところ、現時点では、御指摘の「第三者委員会のような仕組みで調査すること」は考えていない。
四について
本件事案の調査は、迅速に進めているところであるが、本件事案は関係者が多数に上るとみられ、また、証言について慎重に判断する必要があることから、現時点において、当該調査の終了時期について確たる見通しを述べることは困難である。また、当該調査の結果の公表については、御指摘の「元自衛官」の御意向等を踏まえ、適切に判断してまいりたい。
五について
お尋ねの「自衛隊内での性被害」及び「隠されて表にでていない案件」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、防衛省におけるセクシュアル・ハラスメントを理由として懲戒処分を受けた者の数は、現時点で把握している限りでは、平成三十年度が十八人、令和元年度が十三人及び令和二年度が三十二人である。