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答弁本文情報

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令和五年三月三十一日受領
答弁第三二号

  内閣衆質二一一第三二号
  令和五年三月三十一日
内閣総理大臣 岸田文雄

       衆議院議長 細田博之 殿

衆議院議員緒方林太郎君提出WTO農業協定等に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員緒方林太郎君提出WTO農業協定等に関する再質問に対する答弁書


一について

 御指摘の答弁は、国家貿易により輸入を行うに当たって入札を伴う農産品を念頭に置いて、先の質問主意書(令和五年二月七日提出質問第二号。以下「前回質問主意書」という。)一の2のア及びウでお尋ねの「一回の入札で輸入機会の提供義務を果たしたと解釈することは困難」との「野村農林水産大臣答弁のような解釈」について述べたものであり、それ以外の品目について当然に当てはまるものではない。また、御指摘の答弁は、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定(平成六年条約第十五号。以下「マラケシュ協定」という。)附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定の譲許表第三十八表(日本国の譲許表)に輸入するための機会を提供すべき一年当たりの数量が規定されている農産品に関して述べたものであり、そのような規定がない品目について当然に当てはまるものではない。

二について

 御指摘のとおり、マラケシュ協定附属書一Aの農業に関する協定第十七条の規定に基づき設置された農業に関する委員会(以下「農業委員会」という。)においては、世界貿易機関の各加盟国の約束の実施状況に関する問題の提起が行われているところであり、これを踏まえ、御指摘の答弁においては、前回質問主意書一の2のイでお尋ねの「輸入機会の提供義務」に関して、我が国の「約束の実施状況に関する問題を提起される可能性があることを考慮すべき」と述べたものである。

三の1について

 乳製品については、御指摘の「国産乳製品と輸入される乳製品との間」の「品質の差異」を理由として、国家貿易により輸入を行っているものではない。

三の2について

 お尋ねの「等」には、例えば、国家貿易により輸入を行っている農産品の国内生産量や、輸出国における当該農産品の出荷時期が含まれる。

四の1について

 お尋ねの「WTO加盟国間で共有されているのか」については、各加盟国の認識に係るものであり、政府としてお答えする立場にない。なお、御指摘の「国家貿易により輸入される産品は、客観的に輸入が困難な場合を除き、譲許表に定められている数量の輸入を行うべき」との考え方に基づき、我が国が国家貿易により行うものも含め、農産物の輸入の状況については、定期的に農業委員会等に対して通報し、加盟国に回付されているところである。

四の2について

 御指摘の「『客観的に』輸入が困難な場合」とは、凶作により輸出国において輸出を行うことが困難な場合等を指すものと考えている。「輸入が困難」か否かの判断は、恣意的に行うべきものではなく、客観的な事情に照らして行うものであるから、御指摘のように単に「輸入が困難な場合」とすることは適切ではないと考えている。

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