答弁本文情報
令和六年二月十六日受領答弁第四〇号
内閣衆質二一三第四〇号
令和六年二月十六日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員江田憲司君提出派閥からの還付金(キックバック)の税務上の扱いに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員江田憲司君提出派閥からの還付金(キックバック)の税務上の扱いに関する質問に対する答弁書
一及び三について
一般論として申し上げれば、政治家個人が受け取った政治資金が当該政治家個人に帰属すべきものである場合には、当該政治資金は、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)上、当該政治家個人の雑所得に係る収入金額として取り扱われ、当該一年間の総収入金額から必要経費を差し引いた残額が課税対象となる。なお、残額がない場合には課税関係は生じないこととなる。
その上で、お尋ねについては、御指摘の「還付金」が政治家個人の「課税すべき雑所得」に該当するものであるか否か及び当該「還付金」の額から必要経費を差し引いた残額に「課税される」か否かを、当該「還付金」が当該政治家個人に帰属する政治資金であるか否かについての個々の事実関係に基づき判断する必要があり、当該判断に当たっては、御指摘のように「還付金」を「交付」した者の当該「交付」に係る意図等のみで判断するものではないことから、一概にお答えすることは困難である。
二について
お尋ねは、個別の納税者の課税関係に関する事柄であり、お答えすることは差し控えたい。
なお、政治資金の課税上の取扱いについては、個々の事実関係に基づき判断することとなり、政治資金を受け取った者の説明のみならず、いずれの者が政治資金を実質的に管理していたかなど、様々な要素を精査する必要がある。
四について
お尋ねについては、一及び三についてで回答したとおり、御指摘の「還付金」の課税関係について、当該「還付金」が政治家個人に帰属する政治資金であるか否かを個々の事実関係に基づき判断する必要があることから、一概にお答えすることは困難であるが、一般論として申し上げれば、政治家個人が受け取った政治資金が当該政治家個人に帰属すべきものである場合には、当該政治資金は、所得税法上、当該政治家個人の雑所得に係る収入金額として取り扱われ、当該一年間の総収入金額から必要経費を差し引いた残額が課税対象となるところ、当該必要経費に係る支出の事実の有無については、領収書等を含む様々な情報に基づき、判断されることとなる。
五及び六について
お尋ねは、個別の納税者の課税関係に関する事柄であり、お答えすることは差し控えたい。
なお、国税当局においては、様々な機会を通じて課税上有効な各種資料情報の収集に努め、これらの資料情報と提出された申告書等を分析し、課税上問題があると認められる場合には、税務調査を行うなどして、適正かつ公平な課税の実現に努めているところであり、今後とも、このような考え方に基づき、厳正に対処していく。