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昭和二十五年十一月三十日提出質問第一二三号
電力再編成に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十五年十一月三十日
提出者 池田峯雄
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
電力再編成に関する質問主意書
一 政府は、国土の土地、資源、産業等の綜合開発を主張しているが、こんどのポ政令による潮流式電力分断によれば、かかる施策は不可能になると思うが、これに対する政府の見解並びに対策を伺いたい。
二 分断によつて電気條件の有利な地帶、特に大都市に産業、人口の集中が激化され、一方電気條件の不利な地方は永久に未開発のままに取り残されると思うが、これに対する政府の見解並びに対策如何。
三 河川流域を中心とした電力、こう水調節、かんがい用水等の河水に関する一貫せる未開発地域の綜合開発は、著しい惡條件を生ずる(特にかんがい用水の確保について)と思うが、これに対する政府の見解並びに対策如何。
四 分断により、発電地帶は全く資源をさく取されるだけの結果となる(特に河川の維持、災害復旧費の負担)。政府は水利使用料金について特に対策を有するか。
五、現に一会社が一水系の発電ダムの大部分を支配している場合、新たに地方公共団体あるいは他会社等でその水系にダム建設をしたとき、その水系の管理、施設の点で著しい対立が生ずる。これに対する政府の見解並びに対策如何。
又この場合、他による新たな電力開発は非常に制限され、結局分断によつて電力開発は著しく遅れると思うが、これに対する政府の見解並びに対策如何。
右質問する。