衆議院

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昭和三十年六月四日提出
質問第一一号

 引揚寮補修に関する再質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和三十年六月四日

提出者  並木芳雄

          衆議院議長 (注)谷秀次 殿




引揚寮補修に関する再質問主意書


一 昭和二十五、六両年度にわたり補助された寮補修費については、当時引揚者を応急的に収容した老朽施設転用の寮はきわめて不備で、畳、窓ガラス、天井、炊事場等の附帯施設がなく、住居として不完全であつたので、これら附帯施設の整備にその大半を費したので、建造物本来の維持保全に必要なる補修は不可能なるまま今日に至つたのである。
  したがつて、政府の見解のごとき五千三百余万円の補修費をもつて引揚寮の補修が完備されたとはいいがたいのである。じ後、設置主体の責任において家賃収入等により維持補修を行うべしとの方針がとられたが、東京都のごとき大規模の引揚施設を運営するものに対しては、実情に即さないうらみがあると考えられる。
  補助金打切り以降は家賃収入と都費とをもつてするも限られたる都財政のもと、万全なる維持管理は期しがたく、現に倒壊にひんする寮、不測の不祥事をも内蔵しつつある施設が多い。
  政府は、つとにかかる現況をは握しているというが、国家財政のつごううんぬんによつて一片の考慮すら与えられない現況は、まことに承服致しかねるのであつて、もはやこのままには放置しえないと断ずる。
  よつて、さきに行われた疎開住宅と建物の維持補修に必要なる国庫補助を継続的引揚対策事業として現政府の責任において樹立されたいが、改めて考慮できないか。
二 故国に引揚後東京都の引揚寮に定着している者のうち、いわゆる他府県の関係者は約七十パーセントに達している。
  これらは当然原籍の他府県へ引揚ぐべきものと、あるいは、いつたん郷里に落着きたるも就職その他の事情によつてふたたび東京都に転入しきたつた者たちである。かかる東京都の特殊事情は北海道のごとき道出身者の大半を収容したる寮とみずからその趣を異にしている。しかるに、政府は、設置主体において維持管理を行うべき基本方針を堅持しつつありながらも北海道の引揚施設補修については昭和三十年度にさらに予算措置を講ぜられたる由をそく聞するが、東京都に対してはこの基本方針のゆえをもつて、なんらの考慮も与えられざるは真に遺憾であり、片手落の譏を免かれない。引揚対策の国家的見地からするも北海道以上に全国的にわたる引揚者を収容しつつある東京都に対しては、むしろ北海道以上の措置をとられるべきであると思うがいかん。

 右質問する。



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