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答弁本文情報

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昭和三十年六月十四日受領
答弁第一一号
(質問の 一一)

  内閣衆質第一一号
    昭和三十年六月十四日
内閣総理大臣 鳩山一(注)

         衆議院議長 (注)谷秀次 殿

衆議院議員並木芳雄君提出引揚寮補修に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員並木芳雄君提出引揚寮補修に関する再質問に対する答弁書



一 東京都における引揚者集団収容施設の処理については、前回の答弁書のとおり施設の腐朽破損度等により疎開、補修を行うという全国的な方針にのつとり、昭和二十五年度から昭和二十七年度の間において必要な国庫補助金を交付したものであり、特にこの補助金は、当時東京都の要望をほとんど満たしたものであるが、なお、都財政の都合もありより多額の国庫補助金を交付し疎開、補修事業を完全に実施し得なかつた事情等もあつたことは、まことに遺憾である。
  しかしながら、施設の現状は、このまま放置し難い状態にあると認められるので、本年度において更に補修費の国庫補助等について努力したのであるが遺憾ながら実現できなかつたものである。
  今後これらの施設については、でき得る限り速やかに第二種公営住宅等に入居せしめるなどの方法により疎開せしめる一方、補修費の国庫補助についても、国家財政の許す範囲内において更に努力する所存である。

二 東京都に定着する引揚者の特殊事情は、よく承知しているところであるが、北海道については、その特殊事情を十分考慮すべきものと考えている。即ち北海道における引揚者集団収容施設の入居者は、北海道出身者はきわめて少なく千島、樺太よりの引揚無縁故者あるいは、入植その他新しい生活基盤を求めて渡道した引揚者が、その大部分を占めているのである。そしてこれらの施設は終戦直前急造されたバラツク的兵舎が大部分であり、しかもこれらの施設は、財政力もきわめて貧弱な市町村に偏在しているのである。加うるに北海道が寒冷多雪地域であるため、施設の腐朽度も内地に比して一段とはげしく、早急に整備補修を必要とする現状となつている。
  以上のような諸種の条件を勘案して、本年度においては国家財政の事情もあり特に北海道についてのみ、補修を実施することになつた次第である。

 右答弁する。




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