衆議院

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昭和六十二年八月二十二日提出
質問第一七号

 航空運賃の是正に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十二年八月二十二日

提出者  藤原房雄

          衆議院議長 原 健三郎 殿




航空運賃の是正に関する質問主意書


 今日、我が国の航空輸送は、産業経済活動や国民生活にとつて極めて重要な役割を果たしている。国内・国際線を併せた旅客総数は年間五千万人を超え、国内線も六十一年度は四千四百万余人に上り、航空輸送の需要は年々増大するものと予想される。
 先般、閣議決定された四全総においても、多極分散型国土の形成に向け、交流ネットワーク型社会の実現を掲げ、航空輸送を高速交通手段の主要な担い手として位置づけ、その整備拡充を国土政策のなかに盛り込んでいるところである。
 しかしながら、これまでの航空行政は、年次計画で進める空港施設等のハード面での整備に比べて運用等のソフト面における改善の立遅れが目立つている。なかでも、北海道など中央から遠隔な地域の経済活性化に影響をもつ航空運賃の是正について、各界各層から早急な実現の要望意見が強く訴えられている。しかるに、政府の対応は久しくなされていない。
 この際、将来の航空輸送の果たす役割を十分認識し、航空運賃の適正な格差是正に抜本的に取り組むべきと考える。
 よつて、次の事項について質問する。

一 昭和二十六年十月、戦後初めて日本航空が現在の幹線で国内航空運賃を設定するとき、どのような基準で決定されたのか。
二 現在、国内線及び国際線における航空運賃の決定については、航空法第一〇五条の規定により国の認可となつている。現状の航空運賃の認可に当たつての基本的な考え方について示されたい。
三 航空運賃の決定については、大別して、個々の路線にとらわれず距離に応じ運賃を決定する総合原価主義と各々の路線の費用と収入をバランスさせる路線別原価主義の二つの考え方があるが、それらについて所見を伺いたい。また、我が国としてはどちらの考え方を導入しているのか。
四 国内線の航空運賃は、航空輸送がスタートしてからこれまで過去四回、全面的な運賃改定が行われている。特に、昭和五十年の運賃値上げの際、航空会社平均で一挙に三一%も引き上げられ、世論の厳しい批判を受けたところであるが、国はこれまで適正な航空運賃の設定に向けてどのような指導等を講じてきたのか。
五 国内線の航空運賃は、運賃設定の歴史的な経緯の中で依然として格差が見受けられる。例えば、北海道の帯広、旭川、釧路などの主要空港と東京間の運賃は全般的に割高となつており、一キロ当たりの賃率は、東京 ― 帯広間は二九・五円、東京 ― 旭川間は二八・一円、東京 ― 釧路間は三〇・七円となつており、東京 ― 福岡間の二三・七円、東京 ― 大阪間の二五・二円、東京 ― 鹿児島間の二四・九円に比し、明らかに割高となつている。このような格差はいかなる理由によるものか。また、国はこの格差の是正についてどう対処していくのか。
六 国内航空運賃を高水準で維持している理由に、公租公課が考えられる。国内主要航空会社の決算をみると、支出に占める公租公課のウエイトが高く、経営を圧迫させている要因の一つとして考えられる。そこで、公租公課の種類、金額及び目的について明らかにされたい。
七 公租公課の中でも、特に通行税についてであるが、これは昭和十五年施行の通行税法により、汽車・航空機等の乗客に対してその旅客運賃等を課税標準として課した直接税として位置づけられており、一種の「ぜいたく税」とも言われている。
  しかしながら、大衆交通機関となつている航空機の利用を「ぜいたく」だとする考え方は今日の時代、社会にはそぐわないものであり、一律一〇%を課している通行税は過重ではないか。
  国は、現在の航空運賃に課している通行税を撤廃し、航空運賃の引下げを行うべきであると考えるがどうか。
八 国においては、現在昭和六十一年度からスタートした第五次空港整備五箇年計画の中で、空港整備の推進に力を入れていると承知している。このような空港整備のための財源を確保するために、一般会計とは区別して空港整備特別会計を設置している。しかしながら、この特別会計の歳入を見ると、例えば昭和六十二年度予算では、約九〇%が利用者の負担する通行税等を含めた公租公課で占められており、受益者の過大な負担によつている。空港整備事業は社会資本整備の一環でもあり、国庫からの繰入れを増やすべきであると考えるがどうか。
九 最後に国際線の航空運賃についてであるが、現在、我が国においては、福岡、大阪、名古屋、東京の各空港とヨーロッパとの国際線については、コモンレートが適用されているが、北海道からヨーロッパへ行く場合には、このコモンレートの適用がないために、千歳 ― 東京間の運賃が余計にかかる仕組みになつている。
  北海道は、北方圏とアジア・太平洋地域を結ぶ北の国際交流拠点として、今後本格的な国際交流の展開が考えられるが、その意味からも、早急に千歳空港もコモンレートの適用が受けられるようにすべきであると考えるがどうか。

 右質問する。



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