衆議院

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平成七年十二月十四日提出
質問第二五号

返還ガラス固化体の安全の確認に関する質問主意書

提出者  今村 修




返還ガラス固化体の安全の確認に関する質問主意書


 電力四社より提出された平成七年二月二十日付「事業所外廃棄確認申請書」(以下「廃棄確認申請」という。)は、平成七年五月十六日付及び六月三十日付「事業所外廃棄確認申請書本文の一部補正について」(以下「補正書」という。)において二度補正された後に、「確認証」が平成七年九月二十九日付で交付され、この確認によって、返還ガラス固化体は貯蔵管理施設に収納された。
 収納されたガラス固化体の安全の確認は、何に基づき、何を確認したのか疑問がある。以下、質問をする。

一 返還ガラス固化体の承認と安全確認について
  わが国においては、ガラス固化体の製造について安全性を確保するために承認された製造基準、安全基準はない。また、国際的にも安全性を確保するために承認されたガラス固化体の製造基準、安全基準はない。
  しかるにCOGEMAの製造するガラス固化体が安全なものであるとの確認は、COGEMAの提示したガラス固化体製造仕様(以下「COGEMA仕様」という。)の安全性と妥当性をわが国が確認、承認することが前提となるはずである。
  その上で、製造されたガラス固化体が仕様どおりに製造されていることを確認する必要がある。
 1 ガラス固化体の製造基準、安全基準を何故、作成、制定しないのか。
 2 低レベル廃棄物には廃棄に関する安全基準があるのに、何故、ガラス固化体の安全基準はないのか。その理由は何か。
 3 原子力安全委員会決定「海外再処理に伴う返還廃棄物の安全の考え方等について」では、「ガラス固化体の安全」、「貯蔵施設の安全」それぞれの安全と組み合わせの安全によって「安全」が確保されるとしている。
  @ 「COGEMA仕様」を「承認」しなくてよいのか。その理由は何か。
  A 「COGEMA仕様」の安全性、妥当性を「確認」したのか。いつしたのか。していないとすれば、「確認」しない理由は何か。
  B 「COGEMA仕様」は、九段積みの貯蔵を前提としていない。製造者であるCOGEMAは、ガラス固化体を九段積みにして三十年間から五十年間貯蔵しても、ガラス固化体は健全であることを保証しているのか。
    保証していないとすれば、誰が保証するのか。
 4 返還ガラス固化体が「COGEMA仕様」どおりに製造されているということを確認、保証したのは、いつ、誰がしたのか。
 5 返還ガラス固化体が「COGEMA仕様」の保証パラメータの数値内に製造されていることを確認、保証したのは、いつ、誰がしたのか。
 6 返還ガラス固化体が「COGEMA仕様」の保証パラメータの数値内に製造されていないことが確認された場合には、どうするのか。COGEMAに再返還できるのか。
 7 返還ガラス固化体が「COGEMA仕様」どおりに製造されていないことが確認された場合には、どうするのか。COGEMAに再返還できるのか。
二 「廃棄確認申請」の「確認基準」について
 1 貯蔵管理施設に受け入れ可能なガラス固化体の基準は、廃棄物事業許可申請に添付されたガラス固化体の仕様内であることか。違うとすれば、何が受け入れ可能基準となるのか。
 2 確認項目には、ガラス固化体の数値に関する記載がない。確認基準となる数値は、いつ、誰によって定められ、誰によって「承認」された数値なのか。
三 五月十六日付「補正書」について
 1 補正書提出の理由について
  @ 返還ガラス固化体に関する資料変更の通知がCOGEMAからあったのか。いつ、どの様な変更を通知してきたのか。
  A COGEMAからの資料変更がないとすれば、補正は電力会社の自主的なものか。それとも科学技術庁の指示または指導によるものか。
 2 補正内容について
   「容器肉厚は約五ミリであり、強度を担保する上で必要な部分の容器肉厚は五ミリ以上である。」と補正している。
  @ 「COGEMA仕様」では容器肉厚は五ミリである。容器製造時の仕様が変更になったのか。変更されたのはいつか。
  A 「COGEMA仕様」の変更がなかったとすれば、空容器の形状・寸法並びに重量は保証パラメータであるのだから、保証されていなかったことになるのではないか。
  B 強度を担保する上で必要な部分とはどこか。肩部か、溶接部か。
  C 五ミリから五ミリ以上へ厚くなった分は、高レベル廃液注入後に厚くしたのか。どの様にして厚くしたのか。
 3 「ビューロ・ベリタスの技術監査」に関して
  @ 「ビューロ・ベリタスの技術監査」に係ることが、添付書類一に追加された理由は何か。
  A 添付書類一への「ビューロ・ベリタスの技術監査」に係ることの追加は、「廃棄物の内容」については「COGEMA仕様」を満たすことをビューロ・ベリタスは確認しているということか。
  B 「ビューロ・ベリタスの技術監査」に係る確認が、添付書類二から削除された理由は何か。
  C 「ビューロ・ベリタスの技術監査」に係る確認が、添付書類二から削除されたということは、「固型化の方法」について「COGEMA仕様」を満たすことをビューロ・ベリタスは確認していないということか。
  D 「ビューロ・ベリタスの技術監査」に係る確認で、「COGEMA仕様」を満たすことを確認しているのは、「廃棄物の内容」のみか。
 4 「COGEMA仕様」では容器重量は八十キログラムとなっていたが、返還されてきた容器重量は九十キログラムであり、十キログラム多い。
  @ 容器肉厚五ミリから五ミリ以上に厚くなった分がそのまま増えたのか。
  A 「COGEMA仕様」の容器重量に変更があったのか。変更があったのはいつか。
  B 変更がないとすれば何故、十キログラム増えたのか。増えた理由は何か。
 5 一三七mバリウムの放射能濃度を一三七セシウムの九十四パーセントから九十四・六パーセントに変更した理由は何か。
 6 「ガラス固化体からの中性子発生数の計算方法」の追加理由は何か。
 7 添付書類六で「耐食性」が削除されたが理由は何か。耐食性は保証されないことになったのか。
四 六月三十日付「補正書」の理由
 1 検査日程の三ヶ月延長補正の届出が、補正期限最終日では不自然である。何故、補正期限最終日であったのか。
 2 五月二十二日の検査開始時点で、すでに週六本のペースが週三本のペースで行われる計画で延長は明らかなはず。とても計画的とはいえない。何故、検査計画、日程の見通しが立てられなかったのか。
 3 廃棄収納日は、科学技術庁の確認後十日間から補正により確認証交付後二十日以内となり、実際には六日間で収納している。不必要に十日間多くした理由は何か。
五 「廃棄確認申請」の受付について
 1 発熱量、放射能濃度の決定に関して、原子力安全委員会「海外再処理に伴う返還廃棄物(ガラス固化体)の輸入に関連して所管行政庁から報告を受けるべき事項について」を補正で追加しているが、本来、二月二十日の申請時になければならないものである。二月二十日の申請時に、何故、申請を受け付けたのか。
 2 関西電力二月二十日付「廃棄確認申請」では、容器外径「約四三〇ミリ」を「約三〇ミリ」とした明らかな記載ミスが数多くあるにもかかわらず、何故、申請を受け付けたのか。
 3 関西電力六月三十日付「補正書」では、確認を受けようとする年月日「平成七年二年」となっているが、これは明らかに間違いである。補正されないまま、何故、受け付けたのか。
六 返還ガラス固化体測定について
 1 「廃棄確認申請」添付の発熱量計算シートでは、返還ガラス固化体の発熱量は一・四六KWを超えていない。しかし、発熱量の測定では二十体が一・四六KWを超えている。これは輸送物設計許可基準の発熱量一・四六KW以下に抵触する。測定誤差があるとしても、今回の返還輸送は輸送法令違反ではないのか。違反でないとすれば、その理由は何か。
 2 発熱量測定よりも「廃棄確認申請」添付の発熱量計算数値の方が優先されるとすれば、測定をする意味がなくなる。測定の目的は何か。
 3 「廃棄確認申請」添付の発熱量、放射能濃度計算シートの計算方法と計算結果を確認、保証するのは誰か。
七 「確認証」交付の「確認」について
 1 「COGEMA仕様」に基づいて製造されたガラス固化体は、九段積みにして三十年間から五十年間貯蔵しても健全であることを確認したのか。確認していないとすれば、いつ、誰が確認しているのか。
 2 返還されたガラス固化体は、「COGEMA仕様」どおりに製造されていることを確認したのか。確認していないとすれば、いつ、誰が確認しているのか。
 3 返還されたガラス固化体は、「COGEMA仕様」で保証している保証パラメータの数値内であることを確認したのか。確認していないとすれば、いつ、誰が確認しているのか。
 4 「廃棄確認申請」添付の発熱量、放射能濃度計算シートの計算方法と計算結果は、返還されたガラス固化体の発熱量、放射能濃度と間違いないことを確認したのか。
 5 科学技術庁は、「廃棄確認申請」記載値を求めた高レベル放射性廃液の核種組成等の生データーを持っているのか。
八 COGEMAへの再返還条件について
 1 次の場合COGEMAに再返還できるのか、否か。
  @ 保証パラメータ数値の範囲外であることが確認された場合。
  A 「COGEMA仕様」どおりに製造されていないことが確認された場合。
  B 容器内放射能の漏洩が確認された場合。
  C 容器に破損が確認された場合。
 2 1の@、A、B、C以外に、どんな場合に再返還できるのか。
九 次回のガラス固化体返還計画について
 1 次回の返還ガラス固化体の本数は九十六本か。
 2 次回の返還ガラス固化体の返還はいつ頃の予定か。
 3 次回のガラス固化体返還計画で、今回のガラス固化体返還計画と手続き上異なること、変更されることは何かあるか。

 右質問する。



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