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平成八年十二月十六日提出
質問第五号

ホルマリンによる食品と海洋の汚染に関する質問主意書

提出者  辻元清美




ホルマリンによる食品と海洋の汚染に関する質問主意書


 トラフグ養殖において大量のホルマリンが不法に使用されかつ海洋に投棄されている事態について即刻中止する措置を講ずることを求めて質問する。
 劇物であるホルマリンが「薬浴」という名目で大量に、例えば東京水産大学水口憲哉助教授の試算によれば熊本県において年間五千トンのホルマリンが、トラフグ養殖に使用されている。

一 毒物及び劇物取締法(以下毒劇法とする)において劇物として指定されているホルマリンの日本における年間製造量、輸入及びその使用用途はどのようになっているか。
二 工業用として製造されているホルマリンが水産用に使用されている量はどのくらいと把握しているか。またそのような指定外の使用についてはどのように措置されているか。
三 トラフグ養殖業者の扱うホルマリンについて毒劇法において定められた、毒物劇物の販売、購入等に関する正規の手続きが行われているか。
四 一九七四年にホルムアルデヒドは有毒物質として指定され家庭用品等から検出されてはならないとされているが、その根拠は何か、また健康上の安全を考えた場合その規制はどのようであるべきか。
五 食品衛生法上、工業生産されたホルマリンは食品中より検出されてはならない有害化学物質と考えられるが厚生省はこの点についてどのように規定しているか。
六 食品中に存在してはならない有害化学物質について、国民の健康な生活を維持するという点から国は国民の生活に関してどのような措置を行っているか。
七 厚生省は養殖トラフグにおけるホルマリン含有についてどのような調査を行い一九九六年現在の実態をどのように把握しているか。
八 これまでの民間の調査により、市販されているトラフグより一・〇ppm以上のホルマリンが検出された例が五例報告されており、その一部は本年七月五日毎日新聞夕刊で報道されている。厚生省はこれに対してどのように判断しどのような対応措置をこれまで行ってきたか。
九 厚生省は市場にホルマリンを含有している養殖トラフグが出まわっている状況に対して、どのような責任をとるのか。
十 水産庁は一九八一年に第一回の通達を出して以来本年まで計四回の通達を出してホルマリンの使用規制を行っているが、最近数年間はトラフグ養殖の生産増大にともないホルマリン使用量が急増している。その結果本質問主意書で述べているような多様な違法かつ国民の食生活と環境に多大な悪影響を与える事態を引き起こしている。どのように責任をとる所存か。
十一 トラフグ養殖で使用されるホルマリンによって、熊本、愛媛、高知、鹿児島県等において、アコヤガイの大量斃死のおこっていることが報道されているがこのことについて水産庁はどのように考えるか。
十二 一九九六年八月現在以下の県におけるトラフグ養殖及び真珠養殖の漁業協同組合別経営体数を問う。鹿児島、長崎、熊本、大分、愛媛、高知、福井、三重。
十三 右の地域におけるアコヤガイの大量斃死の原因について水産庁が把握している実態を問う。
十四 総務庁は一九九一年水産庁に対して「動物用医薬品等に関する行政監察結果に基づく勧告」を行っているが、今回の事態に対してどのような措置を講ずるか。
十五 トラフグ養殖業におけるホルマリン使用の際に労働安全衛生法第二十二条に違反するような事態が生じている。監督官庁は実態をどのように把握し、対応しているのか。
十六 トラフグ養殖業者は使用した大量のホルマリンをそのまま海洋に投棄しているが、これは、環境基本法、水質汚濁防止法、及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律等に違反している。環境庁は実態をどこまで把握しているか、またどのように措置すべきと考えるか。
十七 右に述べたトラフグ養殖業者によるホルマリンの投棄及び、養殖用種苗運搬船よりのホルマリンによる船内水槽洗浄廃水の海洋投棄の実態を海上保安庁はどのように把握してるか、また海洋汚染防止法との関連においてどのように措置すべきと考えるか。
十八 以上、劇物であるホルマリンの不法使用を黙過してきたことにより、国民生活と海洋環境に多大な悪影響を及ぼす結果となり関係する少なくとも七省庁の厳しい対応が求められる事態となったことについて政府はどのように考えるか。

 右質問する。



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