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平成九年十月九日提出質問第二号
越後証券不正事件問題に関する質問主意書
提出者 坂上富男
越後証券不正事件問題に関する質問主意書
越後証券(本店新潟市、吉沢昭男社長)は、先に、中証券(本店長岡市、中野裕二社長)との合併が破綻し、その原因は、不明金がありとの事であったが、その後の調査によれば、越後証券中間管理職二名による顧客の株式無断流用による損害金額三十二億八千二百万円(十月三日現在)の発生によるものとされている。
これによって新潟県内の越後証券の顧客は勿論の事、証券取引きをしている県民に多大の不安と不信を与えている。
最近の野村、大和、日興、山一各四大証券の総会屋への損失補填、利益供与など証券業界への不信は計りしれないものがあり、さらに年末には政治家の関与も明らかになるとも噂されている。
そのさ中、新潟県の越後証券の不正事件の発生は、誠に遺憾の極みで、残念である。
これに対し、指導、監督の立場にある行政当局の責任も又重大である。よって次の点について質問する。
二 中間管理職二名による無断株式流用によるものであるといわれているが、指導、監督の立場にある越後証券上層部の関与はないか。
三 顧客への弁償補填は、どうなるか。
四 大蔵省は、これまでも財務調査をしていながら、三十二億円の流用があることを、何故に発見できなかったのか。
五 越後証券社長は、大蔵省の出身といわれているが、事実か。その場合、大蔵省の責任はどうなるのか。
六 捜査当局の本件に対する対応はどうなるのか。
七 越後証券職員の再雇用は、保証されなければならないが、その見通し、又退職金の支払は確保できるのか。
八 本件問題の調査は、長引くものと思われるが、さしあたり現時点の状況について至急回答されたい。
右質問する。