衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
昭和五十二年六月三日受領
答弁第二一号
(質問の 二一)

  内閣衆質八〇第二一号
    昭和五十二年六月三日
内閣総理大臣 福田赳夫

         衆議院議長 保利 茂 殿

衆議院議員荒木宏君提出国鉄阪和線の輸送力改善等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員荒木宏君提出国鉄阪和線の輸送力改善等に関する質問に対する答弁書



一について

1 国鉄において、計画中の汚物処理設備は、活性汚泥法により、一日当たり約七十五立方メートルの処理能力を有し、また、放流時のBOD濃度は、大阪府条例で定められた排出基準三十ppmに対し十ppmを目標としていると聞いている。
  河川等周辺公共用水域に与える影響については、関係法令に基づき事前評価を進めていくこととし、また、臭気に関しても、汚物処理設備を建物内に設備すること等により、周辺の住民に影響を及ぼさないよう配慮して計画していると聞いている。

2 危険品倉庫については、臨時修繕用として酸素ボンベ及びアセチレンガスボンベ数本を収容することを考えており、その設置に当たつては、消防法令及び高圧ガス取締法令に適合させることにより危険の防止を図ると聞いている。

3 排出水処理設備の設置に当たつては、設備の処理能力等に十分な配慮を行い、未処理液が基地外に流出するおそれがないよう措置すると聞いている。

4 車両基地が完成した場合、国鉄は車両の出入庫を四時五十五分から零時十五分までの間に予定しているが、この間における車両の出入庫に伴う車両走行音は、基地の境界において五十三ホンから六十五ホン程度、基地の境界線から百メートル離れた地点において四十四ホンから五十八ホン程度と予想される。
  なお、基地の境界線から三百メートル以上離れた地域に車両走行音が及ぶことはないと聞いている。

二について

1 岩石の採取については、採石法に基づく規制がなされ、採石業者は岩石の採取に伴う災害の防止等のため採取計画の認可を受け、その採取計画に従つて岩石の採取を行わなければならないこととされている。御質問の岩石採取場における岩石の採取に係る採取計画においては、土地の崩壊の防止、沈でん池の設置等災害の防止のための措置を講ずることとされており、この採取計画に従つて採取が行われるよう監督がなされているところである。
  なお、廃土及び廃石については、採石業者が、採取計画に従つて必要な措置を講ずることとなる。

2 土砂の搬出については、土砂運搬車の休日における運行の休止及び登校時間帯における運行の回避、関係交通法規の遵守、交通整理員及び踏切監視員の必要箇所への配置、散水車による防塵等の対策を講ずるほか、関係者による協議会を設置し、危険等の防止の徹底を図ることになつていると聞いている。

三について

1 貨物駅の集約については、従来から国鉄において、貨物の取扱量、統合駅までの距離、道路事情その他地理的・経済的条件を総合的に判断して計画し、実施してきている。阪和線の貨物取扱駅についても、現在国鉄において、貨物の取扱いを廃止するかどうか、廃止する場合はその時期をいつにするか等について検討中である。

2(1) 踏切道の事故防止対策については、個々の踏切道を調査し、関係各府県の踏切道改善促進協議会において協議の上、関係機関の協力を得て、踏切警報機及び踏切遮断機の設置、踏切道の拡幅及び整理統廃合、交通規制等必要な措置を実施しているところである。

 (2) 百舌鳥駅南一番踏切道、東貝塚駅南一番踏切道、和泉橋本駅北一番踏切道、新家駅北一番踏切道及び新家駅南一番踏切道の拡幅については、国鉄と道路管理者とが協議して検討するよう指導してまいりたい。
     東貝塚駅南二番踏切道の踏切警報機の設置については、現在のところその計画はないと聞いている。
     また、和泉橋本駅北二番踏切道の踏切遮断機の設置及び新家駅北一番踏切道の踏切警報機の設置については、計画中であると聞いている。

 (3) 輸送力増強に伴う阪和線の分岐器の交換等については、計画されている七十二組のうち、三十七組が既に完了しており、残りの三十五組についても、二、三年中に完了する意向であると聞いている。

3(1) 現在、国鉄においては、阪和線の混雑の緩和を図るため、車両の増結等輸送力の増強を検討中であり、これに伴うホームの延長等についても同時に検討を行つているが、駅舎の改築については、当面計画していないと聞いている。
     なお、美章園駅―杉本町駅間の各駅については、現在地元と協議中の高架化工事に併せて駅舎の改築を行う予定であると聞いている。

(2) 百舌鳥駅の下り線ホームの上屋の延長については、現在計画中であり、また、北信太駅については、現在計画中のホームの拡幅に関連して上屋の延長も検討する意向であると聞いている。
    なお、天王寺駅の阪和線のホームの延長及び熊取駅のホームの上屋の延長については、今後、阪和線の需要動向等を勘案し、混雑緩和対策等の一環として検討する意向であると聞いている。

(3) 津久野駅、富木駅、和泉府中駅及び東岸和田駅に新たな改札口を設置する計画並びに鳳駅の西改札口を拡充する計画はないと聞いている。

4(1) 駅周辺における自転車置場の設置については、地方公共団体から要望があれば、国鉄の業務に支障をきたさない範囲で、国鉄用地の有償提供を行うよう国鉄を指導しているところである。

 (2) 堺市駅、津久野駅及び鳳駅については、現在、大阪府、堺市、警察、国鉄及び私鉄から成る堺市内駅前広場自転車等駐車場対策協議会において、自転車置場の設置について協議を進めていると聞いている。
     百舌鳥駅、富木駅、東岸和田駅及び和泉橋本駅については、駅構内が狭あいであり、国鉄用地を自転車置場に利用することは不可能であると聞いている。
     熊取駅については、同駅周近の再開発事業計画の一環として自転車置場の設置について検討がなされていると聞いている。

5 上野芝駅については、橋上化に併せて、身体障害者の安全の確保のため、誘導ブロック、安全手すり等の設備の設置を計画していると聞いている。
  なお、日根野駅については、橋上化の計画はないと聞いている。

6 津久野駅のホームの南端の下を通るガードの拡幅については、現在その計画はないと聞いている。
  和泉府中駅の旅客用便所の外部利用については、実施する計画はないと聞いている。
  和泉府中駅南二番踏切道付近の線路を横断する排水溝の泥上げについては、これに接続する和泉市の排水溝の泥上げと併せて施行する予定であると聞いている。

四について

 御質問のうち、国鉄職員の労働条件については、国鉄の労使間の交渉を待つべき事項であると考える。
 鳳診療所の復活については、国鉄においては、その考えはないと聞いている。

五について

 現在、国鉄において、新大阪駅―長吉付近につき、道路及び河川との交差、連続立体交差化等に関し、調査を行うとともに、沿線の各市と協議を進めているところである。
 なお、長吉付近から阪和線への接続については、ルートの選定を含め今後検討していくこととしている。

 右答弁する。




経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.