衆議院

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昭和五十九年八月二十一日受領
答弁第四八号

  内閣衆質一〇一第四八号
    昭和五十九年八月二十一日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 (注)永健司 殿

衆議院議員(注)長亀次郎君提出沖縄県における雇用・失業問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)長亀次郎君提出沖縄県における雇用・失業問題に関する質問に対する答弁書



一の1について

 昭和五十八年八月に閣議決定された「一九八〇年代経済社会の展望と指針」では、「昭和六十五年度の完全失業率を二パーセント程度を目安として、できるだけ低くするよう努める」こととしている。
 なお、地域的に労働力需給の不均衡もあることから、同展望と指針ではこれを解消していくため、産業振興等の施策をとることとしている。
 第二次沖縄振興開発計画では、雇用需要の増大につながる産業振興方策を講ずること等により、昭和六十六年における雇用失業情勢はかなり改善され、労働力人口は約五十三万人、就業者総数は五十一万人を超え、失業者数は二万人未満に減少するものと見込んでいるところである。

一の2及び二について

 沖縄県の厳しい雇用問題に対処するためには、基本的には、産業を振興して県内における雇用機会の拡大を図ることが必要であり、雇用対策の面でも、産業の振興との有機的な連携の下に雇用機会の拡大に結びつく施策の推進に努めることが重要である。
 こうした観点から、経営基盤のぜい弱な沖縄の地元企業の基盤の強化を図ることにより雇用需要の増大に努めるとともに、若年求職者に対し雇用機会を創出するための職場適応訓練を実施しているほか、学卒就職予定者に対する進路指導、職業指導の充実等を図つているところである。また、地域雇用促進給付金制度を沖縄県全域に適用して地域の労働力需給の円滑な結合を促進するとともに、那覇地域においては、地方自治体等関係機関の協力の下に、地域の特性に応じた雇用機会の開発を図る目的で、地域雇用開発推進事業を実施しているところである。これらの対策は、第二次沖縄振興開発計画においても引き続き総合的に進めることとしている。

三について

 失業対策事業等国や地方公共団体が特別の事業を実施し、失業者を吸収する方式については、失業者が当該事業に滞留し、その再就職にはつながらないという基本的な問題があり、昭和五十五年十二月に労働大臣に提出された「失業対策制度調査研究報告」においても、「雇用失業対策は、今後とも、民間企業における雇用の安定や雇用の促進のための施策の拡充、発展及びその積極的活用を基本とすべきであり、失対事業のように失業者を吸収するために国や地方公共団体が事業を起こすという方式はとるべきでない」旨述べられているところである。
 したがつて、政府としては、今後は、雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)等に基づく各種雇用助成措置の活用等により民間企業への雇用の促進に努めることとしているところであり、失業者を吸収するために新たに事業を実施することは考えていない。

四について

 沖縄県において、県外就職をした後Uターンする者が多いということについては、本土までの距離が遠隔であること等の理由から、他県に比べ地元志向が強いという点に基本的な原因があるものと考えられる。
 政府としては、Uターン者や若年失業者の雇用の安定を図るため、これらの者に対する職業指導、職業紹介の実施、県内における求人開拓、若年求職者に対する職場適応訓練の実施等の施策の推進に一層努めてまいりたい。

五について

1 沖縄振興開発特別措置法(昭和四十六年法律第百三十一号)第三十八条の規定に基づき昭和五十一年五月に作成された「沖縄県の労働者の職業の安定のための計画」(以下「現行計画」という。)を改定しようとしているのは、
(一) 昭和五十七年三月に同法が延長され、これに基づいて同年八月に第二次沖縄振興開発計画が決定されるなど、沖縄の振興開発のための新たな方向が示されたこと、
(二) 若年失業者の滞留など現行計画作成当時と比べ雇用失業情勢の変化がみられること等の新たな状況に対応して、沖縄の特性に応じた雇用対策を進めていく必要があるからである。
2 昭和五十九年四月に労働大臣から沖縄県知事に意見を求めた「沖縄県の労働者の雇用の促進及び職業の安定のための計画(案)」(以下「改定案」という。)における「雇用機会の確保・拡大に結びつく施策」とは、雇用保険法に基づく雇用改善事業等の各種施策について、沖縄県における雇用機会の確保及び拡大の観点からその積極的な活用を図ること等の施策をいうものである。
  また、「沖縄県の実情に即した雇用機会の創出」とは、沖縄県の実情を踏まえながら雇用機会の創出を進めていくことであり、現行計画の「地元雇用機会の創出」と趣旨を同じくするものである。
  なお、改定案において現行計画の表現を改めているのは、沖縄県における雇用機会の不足が著しいことから、今後は、県内における雇用機会の確保及び拡大に重点をおいて各種施策を総合的に推進していくという考え方に即した表現とするためである。
3 改定案において「地域開発、産業振興等の関連施策」を掲げているのは、同施策が雇用機会の拡大に結びつく可能性の強い施策と考えられるところから例示したものであり、改定案が「住民福祉」等の施策を考慮しないという考えではない。

 右答弁する。


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