答弁本文情報
昭和六十年三月十二日受領答弁第一八号
内閣衆質一〇二第一八号
昭和六十年三月十二日
内閣総理大臣 中曽根康弘
衆議院議長 坂田道太 殿
衆議院議員藤田スミ君提出鹿児島県伊佐郡菱刈町湯之尾温泉における温泉枯渇及び地盤沈下に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員藤田スミ君提出鹿児島県伊佐郡菱刈町湯之尾温泉における温泉枯渇及び地盤沈下に関する質問に対する答弁書
一について
昭和五十九年八月末以降鹿児島県伊佐郡菱刈町湯之尾地区の川内川両岸で発生した地表の陥没現象は、約一ヘクタールの地域という極めて狭い範囲で地割れを伴い急激な進行がみられるという特徴を有しており、現在のところ、その原因が人為の影響によるものであるか自然現象によるものであるかを含め不明である。
地元菱刈町においては、同年十一月学識経験者等から成る湯之尾地区地盤沈下調査検討委員会を設置し、原因の究明を行つているところである。
本件については、今後とも地元鹿児島県及び菱刈町と緊密な連絡をとりつつ、原因の究明を待つて適切に対処してまいりたい。
湯之尾温泉の温泉異変については、現在のところその原因が不明であるが、同温泉の温泉水については、現在必要な湯量が確保され、更に昭和六十年六月ごろまでには温泉の集中管理により温泉異変前よりも多量の湯量が確保されると聞いており、温泉法及び鉱業法に基づく措置は必要ないものと考えている。
湯之尾地区地盤沈下調査検討委員会において調査・検討が行われている現段階において、あらかじめ政府の見解を申し述べることは差し控えたい。
右答弁する。