答弁本文情報
昭和六十一年十二月五日受領答弁第一九号
内閣衆質一〇七第一九号
昭和六十一年十二月五日
内閣総理大臣 中曽根康弘
衆議院議長 原 健三郎 殿
衆議院議員経※(注)幸夫君提出地域改善対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員経※(注)幸夫君提出地域改善対策に関する質問に対する答弁書
一について
昭和四十四年に同和対策事業特別措置法が制定施行されて以来、約二兆六千億円に達する国費を投入して関係施策を積極的に実施してきた結果、相当の成果を挙げているものと考えている。
また、同和地区の状況は、生活環境等について一般地域との格差が全国的にみれば相当程度是正されたほか、心理的差別についても、各種の啓発施策及び同和教育の実施並びに生活環境等の実態面の劣悪さの改善等により、その解消が進んできている。
昭和六十二年度以降の残事業量については、現在、各省庁において精査が行われているところである。
地域改善対策協議会基本問題検討部会の報告における提言は、現在、同協議会で審議中であるが、今後の行政の推進に当たつては、政府としても十分参考にしてまいりたい。
地域改善対策特別措置法の期限切れ後の在り方については、現在、地域改善対策協議会において法的措置の要否も含め審議されているところであり、政府としては、同協議会の審議の状況等も踏まえつつ検討してまいりたい。
同和関係者で組織する民間運動団体は、地域改善対策における直接の利害関係団体でもあるので、地域改善対策協議会に委員として参加するには、同和関係者を代表する各団体が同時に参加し、建設的な議論ができる状態にあることが必要な条件であると考えている。しかし、現在のところ、右の条件が整つていない状態にあると考えられる。
なお、地域改善対策協議会の審議においては、必要に応じ民間運動団体の意見聴取を行つているところである。