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答弁本文情報

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昭和六十三年九月二十七日受領
答弁第一二号

  内閣衆質一一三第一二号
    昭和六十三年九月二十七日
内閣総理大臣 竹下 登

         衆議院議長 原 健三郎 殿

衆議院議員沢藤礼次郎君提出岩手県内における米空軍機墜落事故等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員沢藤礼次郎君提出岩手県内における米空軍機墜落事故等に関する質問に対する答弁書



一について

 米軍は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)第六条の規定に基づき、日本の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、我が国において施設・区域を使用することを許されている。米軍がかかる目的で我が国に駐留することを同条約が認めているということは、事前協議に係る事項のように別段の定めのある場合を除くほか、米軍が、かかる目的の達成のため、飛行訓練を含め軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うことを当然の前提としているところ、米軍は、個々の飛行訓練の具体的内容について我が国への連絡を行う必要はなく、政府として、かかる連絡を行うよう米側に求める考えはない。

二及び三について

1 自衛隊の飛行訓練については、戦闘機戦闘訓練等は民間機と自衛隊機の分離を図るため設定された訓練空域において行うとともに、最低安全高度に関する航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)の規定を遵守する等航空交通の安全と秩序の維持に配慮しつつ実施しているところである。

2 米軍は、飛行訓練を行うに際しては、民間航空路を避け、最低安全高度を尊重する等航空交通の安全と秩序の維持に配慮しつつ実施しているものと承知している。
  政府は、御指摘の米軍機墜落事故にかんがみ、安全確保の徹底等につき改めて米側に申入れを行い、米側も同申入れを了解したところであり、政府として飛行規制の強化等を米側に求める考えはない。

四について

1 御指摘の米軍機事故に際し、事故現場における米側と我が国関係当局との間の協力体制は円滑に機能しており、特段の問題はなかつたものと考えている。

2 今回のような米軍機墜落事故について、米軍人の公務中の作為又は不作為に起因する刑事上の責任が追及されることになる場合には、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第十七条に基づき処理されるところ、この場合、日米双方において可罰的であるならば、米側が第一次裁判権を行使することになるが、かかる場合でも、我が国関係当局は本件事故についての捜査権を有している。我が国関係当局においては、米側と共同して捜査を進めているところである。

五について

 米軍の飛行訓練については、一についてにおいて述べた米軍の駐留目的を達成する上で必要なものと理解しており、政府としてこれを中止するよう求める考えはない。
 自衛隊と米軍との共同訓練については、それぞれの戦術技量の向上を図る上で有益であるとともに、このような共同訓練を通じて平素から自衛隊と米軍との相互理解と意志疎通を図つておくことは、有事における日米共同対処行動を円滑に行うために必要なものであり、日米共同訓練につき、これを見直す等の考えはない。





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