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平成二年十一月二十七日受領
答弁第一〇号

  内閣衆質一一九第一〇号
    平成二年十一月二十七日
内閣総理大臣 海部俊樹

         衆議院議長 櫻内義雄 殿

衆議院議員藤田スミ君提出ダイオキシン問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員藤田スミ君提出ダイオキシン問題に関する質問に対する答弁書



一について

 製紙工程におけるダイオキシンの発生機構は、詳細については不明であるが、パルプの漂白工程でパルプ中に含まれるリグニンと漂白剤の塩素が反応することにより、ダイオキシンが発生する可能性があるとされている。製紙業界においては、従来から、塩素使用量削減等のため、パルプ製造工程における酸素漂白設備の導入、二酸化塩素の使用促進等の対策が推進されてきている。
 政府としては、製紙工場の排水等の調査を行うとともに、製紙業界に対し、塩素使用量削減対策等の一層の促進を指導してまいりたい。

二の@について

 ごみ焼却施設から発生するダイオキシンについては、現在の技術水準で可能な限り発生を抑制するための方策を検討しているところである。

二のAについて

 我が国においては、再生原料として使用される電線について、被覆部を物理的に分離した上で再生処理が行われており、ダイオキシンの発生は防止されているところである。

二のBについて

 我が国においては、製鋼工程における原料又は銅の製錬工程における副原料として用いられるスクラップの事前処理において、製錬・製鋼の対象とならない混在物は除去することとしており、銅の製錬所及び製鉄所の排ガスからのダイオキシンの発生は防止されているところである。

二のC及びDについて

 我が国においては、自動車のモーターオイルに塩素系化合物は加えられていないと承知しており、また、ガソリンについては既に無鉛化対策を講じてきているところである。

二のE及びHについて

 ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)の製造及び輸入については、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(昭和四十八年法律第百十七号)に基づき、通商産業大臣の許可が必要となっているが、許可を行った例はなく、事実上禁止されている。また、同法に基づきPCBを新たに使用する製品の製造及びPCBを使用した製品の輸入が原則的に禁止されている。
 さらに、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)に基づく電気設備に関する技術基準を定める省令(昭和四十年通商産業省令第六十一号)に基づき、PCBを含有する絶縁油を使用する変圧器を施設することが禁止されており、また、同法に基づく保安規制等により、電気事故による火災の発生防止等に努めているところである。

二のFについて

 製紙工場におけるダイオキシン対策については、一についてにおいて述べたとおりである。

二のGについて

 農薬については、農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)に基づき、その登録に際し厳正な検査を行っているところであり、今後とも厳正な検査を実施することにより安全性の確保に努めてまいりたい。

二のIについて

 化学物質を取り扱っている工場においては、保安の確保について万全を期するよう指導しているところであり、今後ともより一層の安全の確保がなされるよう努めてまいりたい。

二のJについて

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第二条第三項の産業廃棄物は、化学物質を含むものも含め、同法第十二条第一項に基づく基準に従い処分されている。今後とも、その適正処理の確保に万全を期してまいりたい。

三について

 ダイオキシンの環境汚染の実態を把握するため、昭和六十年度から毎年度一般環境中における魚介類及び底質のダイオキシンの残留状況を調査するとともに、昭和六十一年度から隔年度で大気中のダイオキシンの濃度についても調査している。
 政府としては、今後ともこれらの調査を引き続き実施するとともに、製紙工場の排水の調査等の発生源に関する調査を実施することにより、ダイオキシンに係る環境汚染の実態の把握に努めてまいりたい。

四について

 我が国としても、ダイオキシンに係る環境汚染の未然防止対策は重要な課題と認識しており、従来からダイオキシンの発生機構、分解等に関する研究、環境汚染の実態調査等を実施してきたところである。今後とも、ダイオキシンに係る必要な研究を推進するとともに、関係省庁の緊密な連携を図りつつ、必要な対応を図ってまいりたい。



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