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平成四年六月五日受領
答弁第六号

  内閣衆質一二三第六号
    平成四年六月五日
内閣総理大臣 宮澤喜一

         衆議院議長 櫻内義雄 殿

衆議院議員筒井信隆君提出運輸行政に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員筒井信隆君提出運輸行政に関する質問に対する答弁書



一の@について

 御指摘の列車(以下「本件列車」という。)の運転台の警報等故障表示については、十五号車に係る台車表示灯が計八回、電気機器表示灯が一回点灯するとともに、ブザーが鳴動し、ユニット表示灯が点灯したと聞いている。

一のAについて

 本件列車は、東京駅を発車後、東京駅から約三千四百メートルの地点までに八回停止し、その間の最高速度は約五十キロメートル毎時であり、その後は三島駅に到着するまで最高速度約二百二十キロメートル毎時で運行したと聞いている。

一のBについて

 東京駅から約三千四百メートルの地点において車輪のブレーキの状態、軸箱温度等に関する点検を行ったほか、三島駅において台車の詳細な点検を行ったと聞いている。

一のCについて

 運転士から指令員に故障表示灯の点灯状況等について報告が行われ、また、指令員から運転士に運行の指示、車両の床下点検の指示等が行われたと聞いている。

一のDについて

 対向列車から三回、新横浜駅から一回、いずれも本件列車の床下付近から火花が出ている旨の情報があったと聞いている。

二の@について

 車輪の摩耗状態から見て、本件列車は、十五号車の第二軸の車輪が不回転のまま二百キロメートル毎時以上の最高速度で運行したと考えられると聞いている。

二のAについて

御質問の部署は、東海旅客鉄道株式会社新幹線鉄道事業本部運輸営業部運用課であると聞いている。

三の@について

 本件列車の十五号車の第二軸の車輪に、長さ約三百ミリメートル、深さ約三十ミリメートルのフラットが発生していたと聞いている。

三のA及び五のBについて

 原因は、本件列車の十五号車の第二軸歯車装置の潤滑油が不足したまま走行したことにより、当該装置内の小歯車軸受けの損傷が徐々に進行し、その後破損し、その結果車輪の回転に支障を来したためであると聞いている。

四について

 東京駅から三島駅までの間におけるレールそのものには損傷は生じなかったが、レールを電気的に接続するレールボンドのうち三島駅構内の二十二本に軽微な損傷が生じたと聞いている。

五の@について

 調査は、平成三年九月三十日から同年十一月二十五日まで行われたと聞いている。

五のAについて

 調査については、東海旅客鉄道株式会社新幹線鉄道事業本部が中心となって行ったと聞いている。
 なお、東海旅客鉄道株式会社から財団法人鉄道総合技術研究所及び輪軸の製造メーカーである住友金属工業株式会社に対し、原因の特定と技術的検証のために必要な依頼を行ったと聞いている。

五のCについて

 東海旅客鉄道株式会社が講じた再発防止対策の主な内容は、
 (1) 全車両を対象とする駆動装置の油量等の一斉点検の実施
 (2) 台車検査時の油量チェック表の記録方法の変更
 (3) 通常と異なる給油、修繕等が行われた場合の連絡・報告方法の見直し及びその内容の徹底
 (4) 「運用指令業務マニュアル」への床下点検実施時における車輪の回転の確認の追加及びその内容の徹底
 であると聞いている。

六について

 本件列車についての直近の検査は、車両の全般について行う検査を平成三年二月二日に、車両の主要部分について行う検査を同年七月二日に、車両の状態及び機能について行う検査を同年九月二十四日に、また、列車の検査を同年九月二十九日に、それぞれ所要の人員を充当して実施したと聞いている。
 平成三年九月二十九日の列車の検査において、本件列車の十五号車の第二軸歯車装置の潤滑油の不足が認められたため、当該歯車装置に約三リットルの補給を行ったと聞いている。

七について

 東海旅客鉄道株式会社では、新幹線車両の車輪の検査基準として、車輪の形状、踏面の損傷状態等について検査することを内容とする「新幹線電車整備心得」があり、更に詳細について「新幹線電車整備取扱細則」等が定められていると聞いている。
 台車表示灯点灯時における対処方法を定めたものとしては、指令員に対して床下点検等の指示方法等を定めた「運用指令業務マニュアル」と運転士に対して運転台での対処方法及び指令員への報告を定めた「電車故障応急処置ブロック図」があると聞いている。

八について

 東海旅客鉄道株式会社においては、これまでに同種事故は発生していないと聞いている。

九の@について

 今回のように台車表示灯が点灯した場合には、車輪の回転の確認等十分な点検を行った上で、状況に応じた対応がなされるべきものと考える。

九のAについて

 再発防止対策として東海旅客鉄道株式会社が講じた措置については、妥当なものと考えている。

九のBについて

 御指摘の発表においては、駆動装置の損傷が直ちに重大な事故につながるおそれは無い旨を述べたものと理解している。

九のCについて

 新幹線の安全運行を確保するためには、人的要素、施設等の物的要素及びそれらを組み合わせたシステム上の要素につき、総合的な安全対策を講ずる必要があると考える。今後とも、新幹線の安全運行について万全を図るよう関係者を指導してまいりたい。

九のDについて

 輸送の安全確保に関する個別の具体的な対策は、鉄道事業者が責任を持って行うべきものであると考えるが、いずれにしても輸送の安全を図るためには、全職員が一致して対策を推進する必要があると考える。



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