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平成九年十月二十四日受領
答弁第一号

  内閣衆質一四一第一号
    平成九年十月二十四日
内閣総理大臣 橋本(注)太郎

         衆議院議長 伊(注)宗一郎 殿

衆議院議員高市早苗君提出「慰安婦」問題の教科書掲載に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員高市早苗君提出「慰安婦」問題の教科書掲載に関する質問に対する答弁書



一の1について

 中学校社会科(歴史的分野)の教科書における「慰安婦」に関する記述は、先の大戦において当時のアジア諸国の人々が受けた様々な犠牲や苦痛についての記述の中などで取り上げられている。
 中学校学習指導要領(平成元年文部省告示第二十五号)においては、第二次世界大戦と日本について、昭和初期から第二次世界大戦の終結までの世界の動きと我が国の政治・外交の動き、中国などアジア諸国との関係を扱い、経済の混乱と社会問題の発生や軍部の台頭から戦争に至る経過を理解させるとともに、戦時下の国民の生活に着目させることとしているが、どのような歴史的事象を教科書に取り上げるかは、基本的にその著作者又は発行者の判断にゆだねられている。歴史教科書の検定は、著作者又は発行者によって文部大臣に検定申請された図書について、義務教育諸学校教科用図書検定基準(平成元年文部省告示第四十三号)の定めるところを検定の基準として、教科用図書検定調査審議会(以下「検定審議会」という。)において検定の時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らして審議された結果に基づいて行われるものである。
 「慰安婦」に関する記述については、検定審議会において審議が行われ、その結果、この問題については社会的に広く取り上げられており、また、中学生の心身の発達段階にかんがみれば、中学生が先の大戦の悲惨な状況を学習する際の歴史的事象の一つとして理解することは可能であると判断されたところである。検定は、このような審議結果に基づいて適切に行われたものと考えている。

一の2及び二について

 「慰安婦」に関する記述は、先の大戦において当時のアジア諸国の人々が受けた様々な犠牲や苦痛についての記述の中などで取り上げられているものである。この記述については、検定審議会において審議が行われ、その結果、平成五年八月の政府調査結果(「いわゆる従軍慰安婦問題について」)等種々の調査研究が発表されていること、この問題が社会的に広く取り上げられていること等を総合的に勘案し、その記述が認められたところである。検定は、このような審議結果に基づいて適切に行われたものと考えている。

一の3について

 「従軍慰安婦」という用語については、辞書等にも収録されるなど、広く社会一般に用いられているこ
とから、教科書においてもこの用語を許容しているところであり、検定は適切に行われたものと考えている。
 なお、辞書等によれば、「従軍」とは、軍隊に従って戦地に行くことを言い、軍人、兵士等軍に所属する人が軍隊と共に戦いに行くことという意味のほかに、兵士でない者が軍隊について戦地に行くことという意味があるとされているところである。



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