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平成二十三年十一月二日提出
質問第二三号

緊急事態に対する現行憲法の問題に関する質問主意書

提出者  近藤三津枝




緊急事態に対する現行憲法の問題に関する質問主意書


 地方公共団体の議会の議員及び長の任期については地方自治法で、選挙期日については公職選挙法で定められている。また、統一地方選が行われる場合の選挙期日については、特例法で定められている。
 しかし、本年三月十一日の東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所事故の災害に伴い、被災地においては、右記の法律に基づいた地方公共団体の議会の議員及び長の選挙を行うことができない状態に陥った。
 このため、「東日本大震災に伴う地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律」が制定され、一定の地方公共団体については、議会の議員及び長の選挙期日を延期するとともに、任期を延長する特例が設けられた。
 このような選挙期日の延期や任期の延長が可能なのは、先に述べたように、地方公共団体の議会の議員及び長の任期や選挙期日が、憲法ではなく法律で定められている事項であるためであると理解している。
 一方、衆議院議員及び参議院議員の任期は憲法第四十五条及び第四十六条で定められているため、今回のような大災害が国政選挙の公示日の直前に発生した場合には、法律によって右記と同様に国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することができるか否か、疑義が生じる。仮にこのような法律が制定されるならば、憲法で定められた国会議員の任期を超えて国会議員の職にあることを許容することになりかねないからである。
 したがって、次の項目について質問する。

一 今回のような大災害が国政選挙の公示日の直前に発生した場合、「東日本大震災に伴う地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律」のような法律を制定することにより、国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することは、日本国憲法に照らして許されるかどうか、政府の見解如何。

 右質問する。



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