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平成三十年四月十七日提出
質問第二三二号

地域における多文化共生と人口減少対策に関する質問主意書

提出者  長尾秀樹




地域における多文化共生と人口減少対策に関する質問主意書


 急激な人口減少と東京などの都市部への人口転出が進む中、地方における人口減少の克服は全国的にも喫緊の課題となっている。
 他方で、平成二十九年末時点の在留外国人数(平成三十年三月二十七日法務省入国管理局発表)は約二百五十六万人と過去最高を記録しており、今後もグローバル化の進展により、外国人住民の更なる増加が予想される。
 このような中、総務省では、地域における外国人に関する施策として、平成十八年三月、地方自治体における多文化共生の取組の参考となる考え方等を示した「地域における多文化共生推進プラン」を策定し、地方自治体へ通知した。その後、多くの地方自治体では、同プランを参考として多文化共生施策の推進に関する指針等が策定され、その取組が進められてきた。
 また、総務省は、平成二十九年三月、地域における多文化共生施策の更なる推進に資するため、多文化共生の優良な取組事例を掲載した「多文化共生事例集」を作成・公表している。この中で、地方創生と外国人住民との関係について、「日本においては、人口減少・高齢化の進行と、地方から東京圏への人口一極集中による地域経済の縮小が大きな課題となっており、持続可能な活力ある社会を維持するための地方創生の取組が求められている。このような状況の中、地域経済における貴重な労働力として、また地域社会の重要な構成員として、外国人住民の役割は増していくであろう。」とされている。
 これらを踏まえ、以下、質問する。

一 地方における人口減少対策として、大都市から地方への移住・定住を促進する必要性があると考えるが、政府は、地方の人口を維持するため、具体的にどのような施策を実施しているのか。
二 政府は、地方創生の観点から、どのように人口減少を克服していくことを考えているのか。
三 政府は、地方自治体が人口減少対策として外国人の移住・定住促進を図ることについてどのように考えているのか。
四 政府は、外国人の移住・定住を人口減少対策の一つと位置付けているのか。また、総務省の「多文化共生事例集」には、「地域経済における貴重な労働力として、また地域社会の重要な構成員として、外国人住民の役割は増していくであろう」との記載があるが、当該事例集は、地方自治体に対し、外国人の移住・定住を推進するよう提案するものなのか。
五 政府は、地方創生の取組として、地域における多文化共生を推進する仕組みづくりについて検討すべきと考えるが、政府の見解如何。

 右質問する。



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