答弁本文情報
平成三十年四月二十七日受領答弁第二三二号
内閣衆質一九六第二三二号
平成三十年四月二十七日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員長尾秀樹君提出地域における多文化共生と人口減少対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長尾秀樹君提出地域における多文化共生と人口減少対策に関する質問に対する答弁書
一及び二について
政府としては、人口減少を克服し、将来にわたって成長力を確保するため、@「東京一極集中」の是正、A若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現及びB地域の特性に即した地域課題の解決の三つの基本的視点から、人口・経済・地域社会の課題に対して一体的に取り組むこととしており、例えば、移住関連情報の提供・相談支援を一元的に行う「移住・交流情報ガーデン」の開設、東京二十三区からの本社機能の移転又は地方における本社機能の拡充を行う事業者に対する課税の特例措置、地方創生推進交付金による地方公共団体の取組の支援等を実施しているところである。
各地方公共団体が行う人口減少対策については、地域の実情に応じ、各地方公共団体において判断されるべきものと考えている。人口減少を克服し、将来にわたって成長力を確保するための政府としての具体的な施策については、一及び二についてで述べたとおりであり、お尋ねのように「外国人の移住・定住を人口減少対策の一つと位置付けている」ものではない。また、御指摘の「多文化共生事例集」(平成二十九年三月三十一日総務省公表。以下「事例集」という。)については、近年、在留外国人数の増加など日本における外国人を取り巻く状況が変化していることから、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的差異を認め合い、対等な関係を築きつつ、地域社会の構成員として共に生きていく「多文化共生」に関する施策の更なる推進に資するため公表されたものである。
「多文化共生」については、地域の活性化の意義も有するものであり、総務省による「地域における多文化共生推進プラン」(平成十八年三月二十七日総務省策定)の周知や事例集の普及などを通じ、今後とも地域における「多文化共生」に関する施策の更なる推進に努めてまいりたい。