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平成三十年六月十一日提出
質問第三七六号

ソーラーシェアリングに関する質問主意書

提出者  宮川 伸




ソーラーシェアリングに関する質問主意書


 食料は国家の安全保障の観点から極めて重要であるにもかかわらず、わが国の食料自給率は三十八パーセントと極めて低い。その上、農家の高齢化が深刻化しており、日本の伝統的な家族型農業が崩壊の危機に瀕している。中小規模農家では後継者が見つからず、耕作放棄地は増加の一途をたどっている。このような中で、農業をしながら太陽光発電事業を行う営農型発電設備、いわゆるソーラーシェアリングは耕作放棄地を農地に戻す原動力となる可能性があり、注目されている。そこで次の事項について質問する。

1 二〇一七年三月末において十キロワット以上の太陽光発電施設で、稼働しているものは約二十九ギガワットであり、設備認定されていてこれから稼働予定のものは約三十六ギガワットである。これらのうち、稼働しているソーラーシェアリングの設備容量はいくらか。また、設備認定されていてこれから稼働予定のソーラーシェアリングの設備容量はいくらか。
2 設備認定されていてこれから稼働予定のものが全て稼働すると、太陽光発電の電源構成比が十二パーセント近くになり、政府のエネルギーミックスの数値を超える。この場合、目標値以上の太陽光発電施設の系統への接続は抑制するのか。しないのであれば、その分、原発の比率を下げるということでよいか。
3 二〇三〇年度に太陽光発電は電源構成比で最大何パーセントまで導入してもよいと考えているか。
4 ソーラーシェアリングの普及速度は遅いと思うが、その原因は何であると考えているか。
5 ソーラーシェアリングと用地に架台を直接設置する太陽光発電(以後、野立て太陽光発電と呼ぶ)では、野立て太陽光発電の方がコストも低く抑えられ事業化は容易である。従って、耕作放棄地を農地に戻してソーラーシェアリングするよりも、未利用地に野立て太陽光発電を建てる方向に流れてしまう。そこで、ソーラーシェアリングが農業分野に貢献することを考慮して、野立て太陽光発電よりもFIT価格を引き上げて、政策的にソーラーシェアリングへの移行を誘導すべきと考えるが如何か。

 右質問する。



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