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平成三十年七月十七日提出
質問第四六三号

SNSにおけるデマへの対処に関する質問主意書

提出者  櫻井 周




SNSにおけるデマへの対処に関する質問主意書


 昨今、スマートフォンの急速な普及とともにSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用率が増加している。その瞬発的な拡散力など、SNSが社会に与える影響力は日々高まっているところである。また公的な立場にある官公庁、政治家、企業などがアカウントを開設していることもSNSの社会に対する影響力の増大に寄与している。
 政府においては、内閣官房情報通信技術総合戦略室が、「災害対応におけるSNS活用ガイドブック」を策定し、地方公共団体に対して災害時におけるSNSでの情報発信と、情報収集・分析の手段として積極的に活用することを推進しているところである。
 しかしながら、SNSの大きな影響力は、誤った情報が発信されたときは、マイナスの影響を増大させるリスクがある。このリスクについて、前記ガイドブックでは「情報の信頼性向上を図ることが重要」としている。
 また、今のSNSでは嘘の情報、所謂デマも拡散されることがあり、特に近年では大規模災害時にそれが顕著である。東日本大震災以来、「外国人犯罪が横行している」とのデマは熊本震災や今回の西日本豪雨災害でも見られ、また豪雨災害においては車のナンバープレートまで公開されるという事態に至った。熊本震災では「動物園からライオンが逃げた」とSNSに投稿した者が業務妨害で逮捕され、西日本豪雨災害では一般人のツイートに対して世耕大臣が「無責任な情報を流さないでいただきたい」と苦言を呈するに至っている。
 こうした状況を踏まえて、以下質問する。

一 SNS上で流れたデマに関して後日罰することは現行法でも可能だが、表現・報道の自由に配慮しつつ人命に関わるようなデマの拡散を早期に抑制すべきと考えるが、政府の考え如何。また、統一的な対処方法を策定する予定はあるか。
二 デマの中でも、気象・地震情報に関する虚偽や特定集団の犯罪に関する虚偽などは直ちに人命に関わる可能性があり、特に対策が必要だと考えるが、政府の見解如何。
三 西日本豪雨災害では七月五日二十三時四十五分に西村康稔官房副長官が「地元秘書から、地元明石淡路の雨は、山を越えたとの報告を受けました。」とツイートしている。実際には山を越えた事実はなく、明石市においては七日に避難勧告が発令されている。気象観測、予報業務の許可を受けていない者が、公的な立場で事実と反する気象情報を発表することに対して、一般的にどのような処罰が考えられるか。またこうした公的な立場から発出されたデマについて政府としてどのような対策をとっていこうと考えるか。
四 質問三に付随して、官房副長官の立場にある者が、地元秘書という特段気象予報業務等に従事していない者からの気象情報を信用して行動を定めたことについて、官房副長官としての資質を満たすと考えているか。

 右質問する。



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