答弁本文情報
平成三十年六月五日受領答弁第三二四号
内閣衆質一九六第三二四号
平成三十年六月五日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員山井和則君提出高度プロフェッショナル制度におけるジョブディスクリプション等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員山井和則君提出高度プロフェッショナル制度におけるジョブディスクリプション等に関する質問に対する答弁書
一及び三から五までについて
いわゆる高度プロフェッショナル制度においては、「使用者との間の書面その他の厚生労働省令で定める方法による合意に基づき職務が明確に定められている」ことを要件としている。御指摘の平成三十年五月二十三日の衆議院厚生労働委員会においては、その旨について答弁したものである。
いわゆる高度プロフェッショナル制度においては、対象業務は「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務」としており、現時点においては当該「業務」は定められていないため、具体的な対象業務に係る「職務が明確に定められている」書面等の実例はない。
いわゆる高度プロフェッショナル制度においては、対象業務は「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務」であることを要件としていること、また、「使用者との間の書面その他の厚生労働省令で定める方法による合意に基づき職務が明確に定められている」ことを要件としていること、また、対象者は労働条件に関する一定の交渉力を有していると考えられる者として「労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額・・・の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上である」ことを要件としていること、さらに、同制度の適用に当たって労働者の同意を必要としていること、加えて、対象労働者が長時間労働により健康を害することがないよう、「健康管理時間・・・を把握する措置・・・を・・・使用者が講ずること」、「一年間を通じ百四日以上、かつ、四週間を通じ四日以上の休日を・・・使用者が与えること」、労働者の健康を確保するための措置を使用者が講ずることなど、労働者の健康を確保するための様々な措置を講ずることとしていることから、御指摘のような「使用者による対象となる労働者の働かせ過ぎ」は通常想定されないものと考えている。