答弁本文情報
平成三十年七月十七日受領答弁第四二七号
内閣衆質一九六第四二七号
平成三十年七月十七日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員宮本徹君提出米軍横田基地へのCV二二オスプレイ配備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員宮本徹君提出米軍横田基地へのCV二二オスプレイ配備に関する質問に対する答弁書
一について
米国政府は、垂直離着陸機CV二二オスプレイ(以下「CV二二」という。)の我が国における運用に際して、地域住民に十分配慮し、最大限の安全対策をとるとしており、飛行運用する際の進入及び出発経路は、できる限り学校や病院を含む人口密集地域上空を避けるよう設定すること等の内容が含まれた平成二十四年九月十九日の「日本国における新たな航空機(MV―22)に関する日米合同委員会合意」を含む既存の全ての日米合同委員会合意を遵守する旨明言している。
政府としては、CV二二の飛行に際しては、安全の確保が大前提であるとの認識の下、米側に対し、安全面に最大限の配慮を払うとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう求めていく考えである。
お尋ねの「米軍CV二二オスプレイの訓練が国内のどこで、どのような内容と規模で行われる」かについて政府として網羅的に把握しているわけではないが、米国政府が作成したCV二二の横田飛行場配備に関する環境レビューに記述のある「六つの訓練区域」のうち、我が国に所在する訓練区域での訓練内容について米国政府に確認したところ、東富士演習場においては、離着陸訓練、人員降下訓練、物料投下訓練、空対地射撃訓練及び夜間飛行訓練を、ホテル地区においては、飛行訓練及び夜間飛行訓練を、三沢対地射爆撃場においては、空対地射撃訓練、物料投下訓練及び夜間飛行訓練を、沖縄の訓練場においては、離着陸訓練、空対地射撃訓練及び夜間飛行訓練を、それぞれ行う旨説明を受けている。
なお、米軍は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号。以下「日米安保条約」という。)第六条の規定に基づき、我が国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、我が国において施設及び区域を使用することを許されている。米軍がかかる目的で我が国に駐留することを日米安保条約が認めているということは、別段の定めがある場合を除き、米軍がかかる目的の達成のため、飛行訓練を含め軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うことを当然の前提としている。
政府としては、CV二二の飛行運用に際しては、安全確保はもとより、周辺住民の生活への最大限の配慮が大前提であると考えており、地元の要請を踏まえ、米側に対し、情報提供を求めているところである。
また、米軍は、日米安保条約の目的を達成するため、部隊の練度の維持及び向上を図るとの観点から必要な訓練を実施しているものと承知している。
一方で、米軍は全く自由に訓練等を行ってよいわけではなく、我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものであるということはいうまでもなく、政府としては、我が国における米軍の活動について、周辺住民に与える影響等を踏まえつつ、必要な場合には、協議を行う等、適切に対応していく。
お尋ねについては、米軍の運用に関することであり、政府としてお答えすることは差し控えたいが、米側からは、平成三十年の夏頃に五機のCV二二を横田飛行場へ配備する予定である旨説明を受けている。
御指摘のCV二二は、ハルバート・フィールド空軍基地に所在していたと米国政府から説明を受けているが、それ以上の詳細については、政府として承知していない。
政府としては、高い性能を有するCV二二が我が国に配備されることは、日米同盟の抑止力・対処力を向上させ、我が国の防衛及びアジア太平洋地域の安定に資すると考えており、また、我が国において首都直下地震や南海トラフ地震等の大規模災害が発生した場合にも、CV二二により迅速かつ広範囲にわたって、人道支援・災害救援活動を行うことができると考えている。この認識については、米朝首脳会談等の結果を踏まえても変化はなく、米国政府に対して横田飛行場への配備計画の撤回を求めることは考えていない。
なお、これまで、米側からは、横田飛行場に配備されるCV二二の主な任務は米軍の特殊作戦部隊の輸送との説明を受けているが、米朝首脳会談等の結果を受けてCV二二の輸送対象に変更が生じたとの説明は受けていない。