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平成十五年九月二十九日提出
質問第一九号

神奈川県における在日米軍施設・区域の整理等に係る第二回協議に関する質問主意書

提出者  首藤信彦




神奈川県における在日米軍施設・区域の整理等に係る第二回協議に関する質問主意書


 本年七月十八日、日米合同委員会施設部会において、逗子市と横浜市にまたがる池子住宅地区(池子の森)及び海軍補助施設の横浜市域に八〇〇戸の米軍住宅と支援施設を整備することの合意がなされ、横浜市に申し入れがなされた。
 米側から横浜市内四ヶ所、上瀬谷通信施設(一部)、深谷通信所、富岡倉庫地区、根岸住宅地区の施設及び区域について、将来の住宅用地として利用計画がなくなることから、また、根岸住宅地区については、移転先が確保できることから、必要がなくなった時点で返還について考慮するとの提示がなされた。
 以下、次の事項について質問する。

一 日米地位協定の第二条では、施設及び区域の提供については、個々に日米合同委員会において使用協定を締結することとし、「この協定の目的のために必要でなくなった時は、いつでも返還しなければならない」と書かれている。
 今回返還協議の対象とされた上瀬谷通信施設については、九十五年七月までには移転もしくは解体されたことが米軍資料でも明らかであり、唯一残されたテナント部隊も先日三沢基地へ移駐することが発表された。また、上瀬谷と一体の深谷通信所も活動を停止しているのは同様。富岡倉庫地区に関しては、十年来使用された形跡は全くない。
 この既に遊休化している施設に将来の住宅用地としての利用計画を加え交換条件かのように提示するのは、日米地位協定に反するものであり、別個に返還されるべきものではないか。
二 「ドイツにおけるNATO軍地位協定の補足協定」では、NATO軍は提供される個々の基地の使用期限、施設の規模、種類、条件、提供期間等を明記した協定が締結されることになっている。
 米軍構成員や軍族の犯した犯罪への対応だけでなく、施設及び区域においても、日米地位協定の改正が急務であることは疑いようもない。周辺地域の住民や地元地方公共団体の意向を踏まえた上で日米合同委員会を通じて締結される個々の施設及び区域に関する協定に、使用範囲、使用目的、使用条件等を記載されることが必要である。また、締結された協定の速やかな公表が必要ではないか。
三 我が国は、思いやり予算をはじめ米国駐留経費の受入国支援は年間総額約六五〇〇億円にものぼっている。経済低迷による失業者の増大、倒産やリストラを原因とした自殺者の多発する中、日本は他の同盟国に比較してもずば抜けて多額の受入国支援を行っている。この支援が冷戦後の基地縮小の中においてさえ、米軍が逆に増強をしていく、安上がりな場所として地理的条件も相まって条約上の極東条項を有名無実化させているのではないか。
四 前回の建設時に交わした国、神奈川県、逗子市の「三者合意」にあるように、住宅建設による池子の森の更なる破壊は、横浜市だから別物であるとするのは、合意者の整合性のみを優先したものであり、国造りの総合的視点を欠くものであると考えるがいかがか。

 右質問する。



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