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平成十七年十月十二日提出
質問第一七号

長崎県佐世保市の米海軍佐世保弾薬補給所の返還に関する質問主意書

提出者  赤嶺政賢




長崎県佐世保市の米海軍佐世保弾薬補給所の返還に関する質問主意書


 長崎県佐世保市の米海軍佐世保弾薬補給所(以下「前畑弾薬庫」という。)の返還について、日米間で協議が行われたとのことである。
 佐世保市民は、三十年余にわたり前畑弾薬庫の返還を求めてきたのである。前畑弾薬庫の後背地である丘陵地帯は、開発が進み新興住宅地として、住宅をはじめ学校、保育所などの公共施設が整備され、現在では、住宅地と前畑弾薬庫は隣接し極めて危険な状況になっている。
 前畑弾薬庫の返還は、佐世保市民の生命と安全にとって喫緊の課題であると考える。
 従って、以下の事項について質問する。

一 政府は、前畑弾薬庫と最も近い住宅から七〇メートルの距離しかないというが、このような弾薬庫の存在は、火薬類取締法及び火薬類取締法施行規則に抵触し、市民の生命と安全にとって危険な状況にあるとの認識を持っているのか。
 前畑弾薬庫は、火薬類取締法の適用はされないとはいえ、日米地位協定十六条では「日本国の法令を尊重し」と規定しており、この条項に照らして逸脱していると考えるがどうか。
二 自衛隊の弾薬庫の貯蔵等については、火薬類取締法が適用されており、弾薬庫の型式、貯蔵火薬類の種類、最大貯蔵量によって、市街地の家屋、学校、保育所等からの保安距離が規定されている。
 これらを勘案して、自衛隊の場合には、住民の安全を確保するために、市街地等の住宅から、弾薬庫の最大貯蔵量一〇tで三四〇メートル、四tで二六〇メートルの「保安距離」を取り、それを遵守することとしているのではないのか。
三 前畑弾薬庫の返還について、日米間では、これまでどのようなレベルでどのような内容の協議がなされてきたのか、非公式、公式の協議を含めて明らかにされたい。
 この協議に望むに際しての日本側の考えと方針を伺いたい。
四 十月四日には、日米合同委員会の施設特別委員会の下にある施設調整部会で議題になり、日米で協議が行われたというが、改めて、その協議機関と日米双方の出席者及び協議内容を明らかにされたい。また、今後の協議と合意の見通しについて伺いたい。最終的には、日米間のどのレベルでの合意を経て返還ということになるのか。
五 前畑弾薬庫が返還された場合の跡地については、日本側に返還されることになるのか、米海軍が別の施設として使用するようなことはありえないのか。
六 日本側に返還された場合には、政府は、自衛隊が使用するということはないと明言できるのか。
七 佐世保市民は、米海軍針尾島弾薬集積所の拡充、強化に強く反対している。
 前畑弾薬庫は、米海軍の針尾島弾薬集積所を整備・拡充して、移設するということになるのか。前畑弾薬庫を移設するということは、針尾島弾薬集積所内に新たな弾薬庫を増設するということなのか、その計画内容を明らかにされたい。
八 前畑弾薬庫の移転に伴う米海軍針尾島弾薬集積所の拡充については、政府と長崎県及び佐世保市との間でなんらかの話し合い、あるいは約束事、了解事項があるのではないかと考えるがどうか。約束事、了解事項等があれば明らかにされたい。
九 米海軍針尾島弾薬集積所の拡充、増設ということになれば、その弾薬庫施設に係る経費は、日本側の負担、すなわち施設移転費か施設整備費で行うということか、日本側が負担するという場合の法的根拠と理由を明確にされたい。
 また、これまで米軍の弾薬庫施設のために日本側が負担をしたという実例があるのか、あるというならばそれを明らかにされたい。
十 米海軍針尾島弾薬集積所への前畑弾薬庫の移転・集中は、針尾島弾薬集積所を機能強化するものである。佐世保市民にとって、米軍基地の負担軽減にならないどころか、基地の重圧をさらに押し付けるものである。日米間の協議では、前畑弾薬庫の無条件かつ全面的な返還を米側に求めるべきと考えるがどうか。

 右質問する。



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