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平成十九年五月二日提出
質問第二一〇号

平成十八年度内にデフレから脱却するという公約に関する再質問主意書

提出者  滝  実




平成十八年度内にデフレから脱却するという公約に関する再質問主意書


 平成十八年度内にデフレから脱却するという公約に関する質問に対する平成十九年四月二十七日の答弁書(以下「答弁書」という)によれば、「平成十年から平成十七年にかけて、世界の名目GDPに占める日本の比率が低下している主な要因としては、世界経済が順調に成長する中で、日本経済がデフレ状況にあったため」とし、「平成十九年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」(以下「基本的態度」という)に沿ってデフレ脱却のための努力をしているとある。このことに関して再度質問する。

一 「基本的態度」には、デフレ脱却に有効と思われる政策は何一つ見あたらない。一体どの政策が、どれだけの物価上昇をもたらすと言うのか。
二 政府は過去十数年間、デフレ脱却のための様々な政策を行ってきており、そのことごとくが失敗に終わり、その結果デフレはまだ続いている。それが原因で、世界のGDPに占める日本の割合が激減しつつあるのが現状であることは、「答弁書」でお認めになった通りである(図参照)。過去の政府の政策でデフレ脱却に失敗した理由は何であったと考えているのか。
三 「基本的態度」に書かれてある政策は、過去の失敗に終わったものとどのように違うのか。過去の内閣における経済対策においては、その政策に対する景気浮揚効果が数字で示されていた。今回もそれを示すべきではないか。
四 「基本的態度」には「成長なくして日本の未来なし」と書いてある。しかし、ここに書いてある名目成長率は〇五年度一.〇%、〇六年度一.五%、〇七年度二.二%と平均で僅か一.六%である。同じ期間に例えば米国は平均五.九%の成長(OECD Economic Outlook No.八〇)となっており、日本の三.七倍である。日本が米国の三.七分の一しか成長できない理由は何なのか。
五 例えば、日本の名目成長率を五%に引き上げたとすれば、債務のGDP比は、分母に名目GDPがあるのだから、GDP比は約五%減少する。他方、八〇〇兆円の国の債務を五%減らそうとするなら、四〇兆円の歳出削減が必要となり、これは実現不可能である。一方、日本がデフレから脱却できれば、名目成長率を米国並みの水準に引き上げることは十分実現可能であり、それにより財政健全化という目標に大きく前進することを意味するのではないか。
六 「答弁書」は、「平成十年から平成十七年にかけて、世界の名目GDPに占める日本の比率が低下している主な要因としては、世界経済が順調に成長する中で、日本経済がデフレ状況にあったため」としているが、この間の政策を「適切な経済財政運営」と評価している。世界における日本経済のシェアを十七%から十.三%にまで落としてしまったことは「適切」だと政府は考えているのか。今後もその「適切」な政策を続け、シェアをどんどん落とすつもりなのか。

 右質問する。


図


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