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平成十九年十月四日提出
質問第八一号

成田国際空港株式会社の政治的中立性に関する質問主意書

提出者  高井美穂




成田国際空港株式会社の政治的中立性に関する質問主意書


 二〇〇四年四月に民営化した成田国際空港株式会社(以下「同社」と称する)は公共性が極めて高い政府全額出資の特殊会社であり、そのホームページ上でも「経営理念・経営ビジョン」で「社会のルールを守り、公正・透明な企業活動を通じて、健全経営を行います」と明らかにしている。同社の「政治的中立性」については、法律上特段の定めがないことは承知しているが、その公共性から鑑みて民間会社とはいえ、格段に公平、中立性が求められると考える。また、国土交通大臣は成田国際空港株式会社法第一五条第二項に基づき、同社に対して監督権限を有している。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 政府は同社の政治的中立性について、どのように考えるか、見解を示されたい。
二 同社広報室が発行し、同空港周辺十四万八千世帯に配布されている「くうこうだより」は、同広報室によると国土交通省成田国際空港課にも届けられているというが、事実か。
三 同「くうこうだより」二〇〇七年新緑号(タブロイド版、カラー、全八ページ)はその一面(一ページ)で「くうこうだより対談 地域と一体となった発展 藤野国土交通大臣政務官 成田空港の明日を語る」とのタイトルを入れた上、二−四ページにかけ、写真入の対談記事で埋めている。国土交通省はその内容を把握しているか。
四 対談で取り上げられた藤野公孝氏は、国土交通省(旧運輸省等を含む)に在籍したことがあるか。あるとすれば、在職中のすべての経歴、役職について明らかにされたい。
五 同「くうこうだより」が発行・配布された約四ヵ月後には参議院選挙が実施された。藤野氏はこの参議院選挙に自民党公認比例区候補として立候補したが、政府はこの事実を承知しているか。
六 参議院比例区選挙においては、これまでの実績から、自民党候補の場合「十五万票」が最低当選得票数といわれていた。「十五万」にほぼ近い数の「くうこうだより」が同社によって配布されたことは、同社の政治的中立性を侵すとともに、「選挙の公正・公平」も阻害するものと考えるが、政府の見解を示されたい。
七 本年七月十一日付け読売新聞千葉版は、「参院選 旧運輸省出身者を国政へ 成田空港、会社挙げ支援」との企画記事を掲載。また、この中で同社関係者が「民営化になって正々堂々と選挙運動ができるのだから、成田の声を国政に届けられる人を積極的に応援していきたい」と述べていると書いている。政府の見解、またこの件について同社に対し何らかの指導をする考えはあるか明らかにされたい。
八 同社は藤野氏に対し具体的にどのような選挙運動や政治活動の支援をしたのか。パーティー券の購入、寄付などの事実はあるか。またあるとすれば、公職選挙法等法令に反しないか。
九 各種選挙において、同社が前述のようなケースを含め特定の政党、候補に対し応援したり、政治的な中立性を疑わせたりするような行為は厳に慎むべきと考えるが、政府の考えを示されたい。

 右質問する。



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