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平成十九年十一月十九日提出
質問第二四四号

第\因子製剤に関する再質問主意書

提出者  山井和則




第\因子製剤に関する再質問主意書


 「第\因子製剤に関する質問主意書」(質問第一六六号)の答弁書(以下、「前回答弁書」という。)で厚生労働省は不活化見送りの事実に関し旧ミドリ十字に対して報告を求めなかった理由について「御指摘のクリスマシンは(平成十五年)当時既に使用されていない医薬品であったこと等が推定される」という。過去の問題であっても企業に報告を求め適切な指導をすべきであることは、フィブリノゲン製剤における四一八症例リストへの今回の対応でも明らかである。
 二〇〇七年三月二十三日、薬害肝炎訴訟の東京地裁判決では、第\因子製剤についても企業の法的責任を認めているが、前回の答弁内容では、第\因子製剤の問題を解明するには極めて不十分な内容であると言わざるを得ず、これでは事実を解明することができない。
 以下質問する。

一 前文で指摘したとおり前回答弁書にある「厚生労働省としては、平成十五年当時、三菱ウェルファーマ株式会社に対して御指摘の報告は求めていないが、その理由としては、御指摘のクリスマシンは当時既に使用されていない医薬品であったこと等が推定される」との答弁については到底理解しがたい。
 一般論として、国は、医薬品の製造販売過程に何らかの問題があったことが判明し、その医薬品によって、現在国民に健康被害が生じている場合に、その医薬品が現時点で既に販売されていなければ、製薬企業に対し何らの報告も求めないでよいと考えるのか。その理由は何か。
 具体論として、国は、本件クリスマシンについては報告を求めていないとのことであるが、今後、本件クリスマシンについて、田辺三菱製薬株式会社に対し、報告を求める予定はあるか。求めない場合はその理由は何か。
二 厚生労働省は同省作成資料で未だに全国の薬害肝炎訴訟を「フィブリノゲン製剤訴訟」と言い続けている。なぜか。
 十一月十六日、衆議院厚生労働委員会における舛添厚生労働大臣の「第[、第\因子の製剤についても(略)もう一遍呼びかけを行ってもう一遍チェック」するとの発言は、第[、第\因子製剤の対応も含めて今後、対応するものと考えられ、同省作成資料は第[、第\因子製剤を含めたものとすべきである。「フィブリノゲン製剤訴訟」と限定することについてどう考えるか。
三 舛添厚生労働大臣は質問二の発言の他、十月三十一日の衆議院厚生労働委員会で「フィブリノゲン資料問題及びその背景に関する調査プロジェクトチーム」(以下、調査チーム)について「すべてのことを含めて洗いざらい、今調査を既に始めております」とも述べている。
 前回答弁書には「第\因子製剤に関する事実関係についても明らかではなく」とあるが、第\因子製剤について、平成十四(二〇〇二)年八月にとりまとめた「フィブリノゲン製剤によるC型肝炎ウイルス感染に関する調査報告書」と同様の調査をする予定はあるか。
 また第\因子製剤に関する厚生労働省の対応についても調査チームで調査すべきと考えるが、前文で述べた件も含めて調査するか。
四 国は、厚生省血液研究事業血液凝固因子及び血液凝固阻害物質に関する研究班(主任研究者:安倍英)を設置し、昭和五十四(一九七九)年度研究報告「血友病患者の肝炎に関する実態」(分担研究者:長尾大)において、第\因子製剤につき「非A非Bを含め、よりクリーンな製剤を供給するよう、一層の努力を要請する」と指摘している。
 この研究班が設置された経緯を説明されたい。そして、前記報告にある、よりクリーンな製剤の供給のために、国は、旧ミドリ十字に対し、何らかの対策を求めたか。求めたのであれば、旧ミドリ十字からいかなる回答があったか。求めなかったとすれば、その理由は何か。
五 薬害エイズ訴訟の東京地裁所見をみれば、「被告国としても、法的責任の存否の争いを超えて、広く社会的・人道的見地に立って、被告製薬会社と共同して被害の早期、円満かつ適切な救済を図る…ことこそが広く国民の支持と共感を得るゆえんであると確信するところである。」とあり、法的責任の存否の争いを超えた救済が国民の支持と共感を得るものであることが指摘されている。薬害肝炎訴訟においても、国はフィブリノゲン製剤にとどまらず第[、第\因子製剤等含め「法的責任の存否の争いを超えた救済」を行うべきであると考えるが、政府の考えはいかがか。

 右質問する。



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