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平成二十年九月二十五日提出
質問第一二号

赤字国債発行に関する質問主意書

提出者  滝  実




赤字国債発行に関する質問主意書


 政府は八月二十九日物価高や原料高への対応を柱として総合経済対策を決定した。しかし、赤字国債を発行しない方針だと報じられている。このことに関し質問する。

一 赤字国債を発行しない理由は何か。将来へのツケを残したくないということか。
二 平成二十年一月十八日に発表された内閣府の経済モデル「日本経済の進路と戦略」による試算では緊縮財政(ケースA)よりも積極財政(ケースB)の方が国の債務のGDP比は下がると結論づけられている。つまり赤字国債を発行しても将来へのツケは減らすことができるということではないか。
三 赤字国債を増発し続けると国の債務のGDP比は増え続け、一、〇〇〇%とか、一〇、〇〇〇%になると政府は考えているのではないだろうか。図1において、二〇〇七年の国の財政赤字のGDP比を示す。これを見れば、日本より財政赤字が大きい国はいくらでもあるのに、図2で明らかなように、諸外国の債務のGDP比は日本よりずっと小さく、一八〇%以上に達した国はどこにもない。
 歴史的に見ても、国の債務のGDP比が際限無く増え続けた例はない。このことからも、債務のGDP比は赤字国債を出せば増大するというものではなく、赤字国債によって経済が拡大できれば債務のGDP比は縮小するということではないのか。
四 日本の債務のGDP比がこのように異常に大きくなったのは、財政赤字というよりも、異常に低い名目成長率が原因であると考えるがどうか。
五 今回の総合経済対策では赤字国債を発行しない方針とされているが、今年度の国税収入は予算を大幅に下回る虞があり、この結果本年十二月には多額の赤字国債を発行せざるを得ない事態が懸念される。このような税収不足の穴埋めとして発行せざるを得ない赤字国債は債務のGDP比率を引き上げるだけであるが、このような事態を少しでも避けることを目指す経済拡大のための赤字国債であれば、債務のGDP比率を下げる方向に寄与することが期待できるのではないか。

 右質問する。


図1


図2


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