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平成二十年十月九日提出
質問第一〇一号

「消された年金」等に関する再質問主意書

提出者  山井和則




「消された年金」等に関する再質問主意書


一 麻生総理が所信表明演説で述べられた「消された年金」の定義の中には、「加入期間の改ざん」も含まれるか。
二 「消された年金」には、加入期間の改ざん事例も含まれると思うが、なぜ、社会保険庁が公表した六万九〇〇〇件や一四四万件には、加入期間の改ざん事例が含まれていないのか。
三 「消された年金」の疑いのある件数は、九月九日に一件、九月一六日に六万九〇〇〇件、一〇月三日に一四四万件と増えた。なぜか。
四 一九八六年のオンライン化以前の記録は、一四四万件に含まれないが、なぜ調べないのか。
五 年金記録確認第三者委員会の斡旋結果によれば、標準報酬の改ざんの約三倍はあると推定される加入期間の改ざんによる「消された年金」の件数は一四四万件に入っていない。加入期間の改ざんについても調査すべきではないか。加入期間の改ざんにより、加入期間が二五年以下になり、無年金になるケースも最悪ありうると考えるがいかがか。
六 麻生総理は、「消された年金」について、「ふざけた話だ」と記者会見で述べた。なぜ国民年金の不正免除の際には全職員を調査したのに、今回は「消された年金」について、全職員に調査しないのか。これは隠ぺいではないか。
七 「消された年金」の被害は、被害者本人はほとんど気づかない。被害者が誰か一番わかっているのは改ざんをした社会保険事務所職員本人である。ついては、社会保険事務所の全職員・OB職員に対して、「自分が改ざんに関与した事例を、正直に報告するように」と、調査をすべきではないか。被害者の補償のためには、不可欠な調査だと考えるがいかがか。
八 「改ざんした職員は、厳しく処分する」と麻生総理は発言した。にもかかわらず、全職員調査をしないのはなぜか。
九 この「消された年金」の疑いのある一四四万件はなぜ公表されたのか。その経緯を伺いたい。自主的に社会保険庁あるいは舛添大臣の判断で調査したのか。あるいは、民主党の調査要求によるものか。
一〇 民主党は、一四四万件の件数発表の二週間前から、標準報酬が五等級以上引き下げられている等の三条件それぞれの件数の計算と公表を繰り返し、強く、要望していた。その事実を舛添大臣は把握していたか。
一一 もし、舛添大臣が、一〇の事実を把握していたなら、一〇月三日に一四四万件の件数を公表する際に、なぜ、舛添大臣は、「一四四万件が民主党の調査要求により得られた件数」であることを明言しなかったのか。
一二 もし、民主党の調査要求がなかったら、自主的に一四四万件の件数は公表していたか。
一三 標準報酬の五等級以下の引き下げは七五万件だが、四等級以下、三等級以下の引き下げはそれぞれ何件か。
一四 三等級の引き下げの改ざん事例は何件把握しているか。
一五 四等級の引き下げの改ざん事例は何件把握しているか。
一六 半年以上さかのぼった訂正は五三万件だが、三ヶ月以上さかのぼった訂正は何件か。
一七 なぜ、一四四万件の件数を社会保険庁は自主的に調査し、公表しなかったのか。重要な件数とは思わなかったのか。
一八 この一四四万件の資料は、民主党の要求資料であり、長妻議員の質問主意書による資料である。民主党や長妻議員に回答する前に、事前に自民党に知らせたのか。
一九 もし知らせたなら、民主党が要求した資料をなぜ、依頼主の民主党よりも先に、自民党に知らせたのか。
二〇 今後も民主党が資料要求した新情報を民主党に知らせる前に自民党には知らせるのか。検閲であり、国民の知る権利の侵害ではないか。
二一 「資料要求の実態を調査するため」ならば、野党からの要求資料を自民党に知らせるのは、事前でなく、事後でよいと思われるが、なぜ、事前でないとダメなのか。
二二 麻生総理は、予算委員会で「事後でもいいなら、事前でもいいではないか」と、答弁されたが、事前に資料を見せるのと、事後に見せるのでは、大きく意味が違うと思わないか。
二三 厚生労働省の大谷官房長は、「マスコミからの資料要求についてもケースバイケースで、自民党に事前に知らせることがある」と予算委員会で答弁したが、これは、報道機関に対する事前検閲であり、大問題と考えるがいかがか。事前に知らせるのをやめるべきではないか。
二四 五等級、一度に標準報酬を引き下げられた七五万件のうち改ざんは何割くらいか。
二五 二四について、わからないなら、サンプル調査をすべきであると考えるが、なぜ、しないのか。
二六 「消された年金」の疑いのある事例がこれほど多いことについて、麻生総理や舛添大臣は国民に謝罪すべきではないか。
二七 「消された年金」という改ざんが、組織的に行われていたのか否か、の結論はいつ出るのか。
二八 年金記録が宙に浮いていたこのミスにより無年金になっていた方のうち、記録回復により三五人の方が年金をもらえるようになった。最高齢は九三歳の方だが三三年分の一〇〇〇万円をもらった。これらの方々に謝罪したのか。

 右質問する。



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