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平成二十年十月十四日提出
質問第一一二号

検察庁における取調可視化への検討等に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




検察庁における取調可視化への検討等に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七〇第五六号)を踏まえ、再質問する。

一 一般に検察庁において、証人や参考人等、容疑者以外の人物に対して取調を行う際、実際の裁判で行う証言内容について事前に打ち合わせをし、検察側よりある特定の内容の証言をすることを依頼することはあるか。
二 昨年十二月十九日付の東京新聞二十四面に、「『証人テスト』。この聞き慣れない言葉が、今、法曹界ばかりか会計業界、ビジネス界を揺るがしている。『五十回も検察とすり合わせをさせられ、検察の思い通りの証言をした』。大物公認会計士をめぐる刑事裁判で、関係者が、こう暴露したからだ。二〇〇九年に始まる裁判員制度では、供述調書より法廷証言が判決のカギを握る。証言にやらせがあれば、新制度の根幹もぐらつくだけに、国会も重大な関心を示している。」との記事(以下、「東京記事」という。)が掲載されているが、検察庁は「東京記事」を承知しているか。
三 「東京記事」にある様に、検察が取調を受ける人間のいわば想定問答集の様なものを予め作り、実際に何度もそのやり取りの練習をさせるという「証人テスト」が、検察庁において実際に行われているという事実はあるか。
四 証人や参考人等、容疑者以外の人物に対して検察官が取調を行う際の可視化措置について、「前回答弁書」で検察庁は「被疑者以外の者の取調べについて、録音・録画を試行することは考えていないものと承知している。」との答弁をしているが、前回質問主意書で触れた様に、二〇〇二年六月に逮捕された当方の関係者も、証人、参考人として検察庁に呼ばれ、取調を受けた際に、密室で検察官より誘導され、強圧的、脅迫的な事情聴取、取調を受け、一方的に調書を取られ、また、証人尋問の数日前から連日東京地検で尋問のリハーサルを行わされ、その際に担当検事から、不正な行為の働きかけをお願いした旨の答えが予め書き込まれた尋問事項書を渡され、証人として出廷した際にはこう質問するからこの様に答えよと、「証人テスト」を受けさせられたと供述している人物もいる。右の点に対する検察庁の見解如何。
五 検察庁におけるやり方は、証人、参考人となる人物に圧迫感、威圧感を与え、裁判の公平さ、公正さを欠くものとなると思料するところ、証人や参考人等、容疑者以外の人物に対する検察官の取調についても、可視化を導入する必要があり、せめて容疑者への取調と同様に、まずは可視化を試行するべきであると考えるが、右を検討する考えはあるか。森英介法務大臣の見解如何。

 右質問する。



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