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平成二十年十二月十一日提出
質問第三三五号

対馬の現状に対する政府の認識等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




対馬の現状に対する政府の認識等に関する質問主意書


 「政府答弁書一」(内閣衆質一七〇第二九四号)並びに「政府答弁書二」(内閣衆質一七〇第二三〇号)、「政府答弁書三」(内閣衆質一七〇第一七一号)を踏まえ、質問する。

一 現在対馬の不動産が韓国資本により買い占められつつあることへの政府の認識について、「政府答弁書二」及び「政府答弁書三」で、政府として特段問題視せず、詳細を把握すべく調査をする考えもないとの答弁をしている一方で、本年十一月二十七日の衆議院安全保障委員会において浜田靖一防衛大臣と中曽根弘文外務大臣が、右の現状につき「重く受け止め、問題意識をもって検討していきたい」、「最重要課題で、基本的にはしっかり対応しなければならない」旨をそれぞれ答弁している。右の答弁書の内容と浜田大臣、中曽根大臣の答弁は矛盾するのではないかとの問いに対し、「政府答弁書一」で政府は「御指摘の国会における答弁は、前々回答弁書(平成二十年十一月十一日内閣衆質一七〇第一七一号)八及び九について並びに前回答弁書(平成二十年十一月二十一日内閣衆質一七〇第二三〇号)三についてでお答えした内容を踏まえた上で、自衛隊施設の周辺状況等についての保全の重要性や領土保全は国家の最重要課題であるとの一般的な見解をそれぞれ述べたものであり、答弁書と矛盾しているとの御指摘は、当たらないと考えている。」と答弁しているが、では浜田大臣並びに中曽根大臣の答弁は、韓国資本により不動産が買い占められている対馬の現状を一切念頭に入れたものではなく、あくまで自衛隊施設の周辺状況等の保全や領土保全の重要性について一般的な話をしただけのものであるのか。確認を求める。
二 浜田大臣並びに中曽根大臣は、現在対馬の不動産が韓国資本により買い占められつつあることにつき、どの様な認識を有しているか。
三 本年七月二十二日、韓国国会において韓国議会全議席数二百九十九の約六分の一に当たり、単純に計算するならば、右の比率は我が国国会における全議席数七百二十二のうちの約百二十人に相当する五十人の韓国国会議員により発議された、我が国の対馬も韓国の領土であるとする決議(以下、「決議」という。)につき、先の質問主意書で、現在政府が「対馬が我が国固有の領土であり、大韓民国政府も対馬を同国の領土として認識していないことは明らかである」と認識していても、今後韓国世論の動向によっては、右の韓国政府の認識にも何らかの変化が生じる可能性もあるのではないかと問うたところ、「政府答弁書一」で政府は「仮定の御質問にお答えすることは差し控えたい。」と答弁している。当方が問うているのは、将来的に起こりうる可能性を決して否定できない事案につき、政府として十分な対応策を検討しているのかという点であり、単純に「仮定の御質問」として答弁を差し控えるのは、政府の対応として不適切であると考える。「決議」を発議した五十名の韓国国会議員の背景には、相当数の韓国国民の支持があることは間違いなく、今後の韓国国内の事情もしくは韓国世論の動向によっては、「決議」等、対馬は韓国の領土だとする声が更に大きくなり、韓国政府の見解にも変化が生じる可能性があると考えるが、右の点につき、政府としてどの様に考え、どの様な対応策を検討しているのか明らかにされたい。

 右質問する。



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