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平成二十一年一月二十二日提出
質問第四九号

外務省要人外交訪問支援室長による公金詐取事件に対する同省の対応等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




外務省要人外交訪問支援室長による公金詐取事件に対する同省の対応等に関する質問主意書


 「政府答弁書」(内閣衆質一七〇第三七八号)を踏まえ、質問する。

一 昨年十二月十八日講談社より発行された、元警視庁警視の萩生田勝氏による著書「警視庁捜査二課」の二百三十一頁以降に「第八章 外務省報償費流用事件」として、二〇〇一年、当時外務省で要人外交訪問支援室長を務めていた松尾克俊氏が九州・沖縄サミット開催に際して公金を詐取したとして逮捕された事件(以下、「松尾事件」という。)について触れた箇所がある。その二百三十四頁にある「しかし一緒に置いてあった松尾の上申書と併せて読むと、非常に大きな事件だということが明白になってきました。上申書の内容は、一億八〇〇〇万円ほどの官房報償費を着服したことを認める内容だったと思います。着服の経緯も全体像もまったく判明していない時点での上申書ですから、あくまでも参考程度の資料にすぎません。その場しのぎのために嘘の上申書を書く人間も多いのです。過去の経験から言えば、ホシは最初に供述した小さな事実を押し通す癖があるのです。だから着服金額は実際にはもっと多額になるはずだと睨んだのです(事実、これはデタラメの金額でした)。」との記述について、
 @ 松尾氏が「松尾事件」に関する上申書を警視庁に提出したのはいつか、外務省は把握しているか。
 A 当時松尾氏が上申書を提出したのは、外務省の了承を得ての話か。
 B Aで、松尾氏が上申書を提出したことについて外務省が了承していたのなら、それは誰の責任の下での了承か。その者の当時の官職氏名を明らかにされたい。
 C 松尾氏が「松尾事件」に関する上申書を警視庁に提出したことを、当時外務省は国民に明らかにし、説明をしたか。
と、四点について問うたところ、「政府答弁書」で外務省は「お尋ねについては、外務省が保有する文書においては確認することができないため、外務省としてお答えすることは困難である。」と答弁している。そもそも外務省は「松尾事件」をいつ、どの様な方法によって把握したのか、詳細に説明されたい。
二 「政府答弁書」で外務省は、「松尾事件」に関し「外務省は、平成十三年一月四日から御指摘の者による公金横領の疑いに関する調査を外務省において行い、同月二十五日に『松尾前要人外国訪問支援室長による公金横領疑惑に関する調査報告書』を発表した。また、同日、外務省は、御指摘の者を懲戒免職にし、警視庁に告発する等の対応を行った。」と述べている。右答弁にある「松尾事件」に関する調査(以下、「調査」という。)について、@担当責任者の官職氏名、A対象となった者全員の官職氏名の二点につき、明らかにされたい。
三 外務省において「調査」を行っておきながら、松尾氏が「松尾事件」に関する上申書を警視庁に提出した時期等について外務省がわからないとするのはなぜか。「調査」において、松尾氏の上申書提出については何ら触れられなかったのか。
四 松尾氏による警視庁への「松尾事件」に関する上申書の提出について、外務省は「政府答弁書」で「外務省が保有する文書においては確認することができない」としているが、記録した文書がないのなら、当時「調査」に関わり、現在も外務省に在職している者に確認した上で答弁することを求める。
五 「警視庁捜査二課」の二百三十九頁に「当時、外務省の主たる幹部はみな逃げまどっていました。病院に駆け込んでいる幹部もいました」、二百五十八頁に「ひどい幹部は病気を理由に出頭を拒否してきました。そしてそのまま入院です。主要ポストにいる数人に入院されてしまいました。」との記述があることについて、前回質問主意書で、
 @ 当時、「松尾事件」に関して警視庁より出頭を求められた外務省職員は何名いるか。
 A 当時、「松尾事件」に関して警視庁より出頭を求められた外務省職員のうち、幹部職に就いていた者の官職氏名をすべて明らかにされたい。
 B Aの幹部職員の中に、病気を理由に出頭を拒否し、入院した者がいるという右の「警視庁捜査二課」の記述は事実を反映しているか。
 C 当時外務省官房長を務めていた阿部知之氏が、「松尾事件」について警視庁に出頭を求められたことはあるか。
 D Cで、求められたことがあるならば、阿部氏が警視庁に出頭を求められた時期、また同氏が入院したという事実はあるかどうか、外務省として把握しているか。
 E Dで、把握しているのなら、阿部氏が入院した理由を明らかにされたい。
の六点を問うたが、「政府答弁書」では「お尋ねについては、外務省が保有する文書においては確認することができないため、外務省としてお答えすることは困難である。」との答弁がなされている。右六点のうちCからEについて、阿部氏本人に確認は行っているか。
六 「松尾事件」が発覚した二〇〇一年当時、病気による入院を理由に外務省を長期欠勤していた者は何名いるか。
七 六の者のうち、当時幹部職に就いていた者の官職氏名を全て明らかにされたい。
八 「警視庁捜査二課」の二百五十一頁に「こうして参考人として調べた人間は、各国大使や現職事務次官など一〇〇〇名近くに及びました。」との記述がある。右について以下質問する。
 @ 「松尾事件」が起きた際に外務省事務次官の任に就いていた者は誰か。
 A @の者が「松尾事件」について取り調べを受けたという「警視庁捜査二課」の記述は事実か。
 B 「松尾事件」が起きた際に特命全権大使の任に就いていた者のうち、「松尾事件」について取り調べを受けた者はいるか。いるのなら、その者の当時の滞在国及び官職氏名を明らかにされたい。
九 「警視庁捜査二課」の二百六十頁に「クラブホステスは、外務省の某局長の新年会に招待されたときに松尾と知り合い、そしてそのまま外務省のサミット事務局に雇われました。愛人に国費でお手当てを払ってやったようなものです。」との記述がある。右について以下質問する。
 @ 外務省において職員を採用する際、一職員の個人的裁量によって採用が決められることが許される場合があるか。
 A 松尾氏が交際相手として個人的に懇意にしていた者が、九州・沖縄サミットが開催された当時、外務省職員として採用されたという事実はあるか。
 B Aが事実なら、現在もその者は外務省に在職しているか。

 右質問する。



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