質問本文情報
平成二十一年二月十六日提出質問第一二四号
かんぽの宿売却に関する質問主意書
提出者 岡本充功
かんぽの宿売却に関する質問主意書
かんぽの宿売却に関しオリックス不動産への一括譲渡契約については不透明との指摘がある。結果として国民の郵政民営化事業全体の不信感へとつながっていると考える。
従って、次の事項について政府に対し質問する。
二 一括譲渡を行うと決めた理由如何。また市況の悪いこの時点での売却をすすめた理由如何。どういう機関でのどういった議論を経て、一括譲渡という契約形態とまだ法の定める売却期間が残る中この時期の売却が決まったのか、国の関与の有無を明確にした上で答弁を求める。この時点で売却をすることで市況回復時に売却するよりいかほどの収益につながると計算したのかその根拠も含め金額で回答されたい。平均稼働率は七十パーセントと報道されているが事実関係如何。宿泊や入浴等の利用価格の設定を高くして黒字にすることを考えなかったのか問う。考えなかったのならばその理由如何。かんぽの宿の赤字幅は近年縮小しており、今後さらに赤字幅を圧縮して売却すればより高値が期待できたと考えるが見解を問う。
三 各施設の平成十八年度及び十九年度の収支如何。その内訳として建物及び関連設備の減価償却費を明確にした上で貸借対照表に記載される項目の状況についてそれぞれの施設ごとに具体的数値を明示して説明されたい。また今回の入札で「ゆうぽうと世田谷レクセンター」を除外した理由如何。並びに「ゆうぽうと世田谷レクセンター」の資産価値と平成十八、十九年度の収支、貸借対照表上の項目についても同様に説明されたい。
四 最終入札参加者がオリックス不動産一社になったことを隠蔽した理由如何。また隠蔽の責任はいずれの者にあるのか答弁を求める。今回の不透明な入札の責任により西川社長の退任を求めるのか答弁を求める。求めないのであればその理由を問う。
五 今般一括譲渡の白紙撤回が決められたが、これに関してオリックス不動産並びにメリルリンチ日本証券に対して違約金等も含めいくらの費用がかかったのか内訳も含めた金額で回答を求める。そもそもメリルリンチ日本証券に対する手数料並びに成功報酬とはどのような性格のものであるのか答弁を求める。また報酬が落札価格の一・四パーセントもしくは最低保証報酬が六億円との報道もあるが事実関係とその根拠につき答弁を求める。
六 国及び国がその株式を五十パーセント以上保有する営利法人及び国家公務員が再就職したと国が認知している公益法人、非営利法人、独立行政法人が所有していた資産で平成十六年から平成二十年末までの間に売却された資産について問う。各年毎の売却された施設のうち簿価の上位十位までとその売却(譲渡)価格について明らかにされたい。また簿価と売却(譲渡)価格とのかい離について問う。このかい離について金額が大きい上位十位までと簿価を売却(譲渡)価格で除した数値の大きいものと小さい施設それぞれ十位までをその施設名と金額並びに数値を含め明らかにされたい。
七 かんぽの宿の譲渡契約の内容について問う。入札に際してオリックス不動産に対して提示された契約条項と他者に対して提示された契約条項との間で事業継続と雇用維持の期間について差異があったとの報道がある。事実関係如何。事実であったとするならば差異があった理由如何。その他の入札に関する契約条項について提示した事業者によって差異があったか否かにつき答弁を求める。また他の国及び国がその株式を五十パーセント以上保有する営利法人及び国家公務員が再就職したと国が認知している公益法人、非営利法人、独立行政法人が所有していた資産の売却(譲渡)に関する入札に際し、入札事業者間でその条件を変えた事例があるのか具体例を示した上で回答を求める。
右質問する。