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平成二十一年三月十日提出
質問第一九九号

ロシア側からの出入国カード提出要求に対する外務省の対応等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




ロシア側からの出入国カード提出要求に対する外務省の対応等に関する質問主意書


 北方領土に居住するロシア系住民へ支援物資を届けるべく、本年一月二十七日に根室港を出港した支援物資船(以下、「支援物資船」という。)が、国後島到着後、ロシア側から出入国カードの提出を求められ、同月二十八日、「支援物資船」は国後島への上陸を断念し、根室港に引き返すという事態が発生した。右と「政府答弁書一」(内閣衆質一七一第一五三号)を踏まえ、質問する。

一 「支援物資船」が国後島への上陸を断念し、根室港へ引き返すという事態が発生する以前の昨年十月二十日、ビザなし交流で日本を訪問していたロシア外務省在ユジノサハリンスク外交代表のウラジーミル・ノソフ氏が根室市で記者会見(以下、「記者会見」という。)した際に、我が国国民がビザなし交流で北方四島を訪問する際、来年度からロシアの出入国カードへの記入が必要になる旨述べている。先の質問主意書で、「記者会見」直後の昨年十月の段階で、外務省としてノソフ氏の発言についてロシア政府側にきちんとした照会、確認を行ってきたと理解して良いか、また在ユジノサハリンスク日本国総領事館は、昨年十二月二十五日より前の「記者会見」がなされた昨年十月の段階から、ロシア外務省在ユジノサハリンスク外交代表であるノソフ氏に対し、「記者会見」の内容について何らかの照会をしてきたかと問うたところ、「政府答弁書一」では「御指摘の者の御指摘の発言にあるような手続については、本年一月二十三日に至るまでロシア連邦政府から求められていなかったところであり、かかる手続に関するロシア連邦政府との間の外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは、ロシア連邦との関係もあり、差し控えたい。いずれにせよ、我が国からロシア側に対し、従来どおり、双方の法的立場を害さない形で今次人道支援物資供与事業を実施できるよう申し入れていた。」との答弁がなされている。「政府答弁書二」(内閣衆質一七一第一一四号)では、「昨年十二月二十五日から本年一月二十三日までの間、在ロシア連邦日本国大使館からロシア連邦外務省に対し、本年度の人道支援物資供与事業に関する内部調整の状況を確認した」とある様に、昨年十二月末に外務省がロシア側に対して人道支援事業について問い合わせをしていることは当方も既に承知している。また、ロシア政府より正式に出入国カード提出の要求がなされたのは、本年一月二十三日であることも承知している。当方の質問の本質的な趣旨は、昨年十二月二十五日より前の、「記者会見」が行われた直後の昨年十月の段階から、外務省として、近い将来、ロシア側から正式に出入国カード提出の要求がなされることを予見し、将来的に問題が発生することを事前に防ぐため、ロシア側に「記者会見」の真意を問う等、前もって何らかの対応をとってきたのかという点である。在ユジノサハリンスク日本国総領事館の対応が右答弁で言う「外交上の個別のやり取りの詳細」に該当し、それを明らかにすることで我が国の国益を害するというのならその点について問うことは避けるところ、昨年十月の段階から外務省として何らかの対応をとってきたのか否か、右一点について明らかにすることを求める。なお、既に外務省として、昨年十二月二十五日以降、ロシア側からの出入国カード提出の要求についての対応のあり方を明らかにしており、「記者会見」直後の昨年十月の段階における同省の対応を明らかにすることを差し控えることには何ら合理的な理由がないところ、外務省においては、「ロシア連邦との関係もあり、差し控えたい」等として答弁を避けることのない様に要請する。
二 一で、昨年十二月二十五日より前の、「記者会見」が行われた直後の昨年十月の段階から、外務省として、近い将来ロシア側から正式に出入国カード提出の要求がなされることを予見し、将来的に問題が発生することを事前に防ぐため、ロシア側に「記者会見」の真意を問う等、前もって何らかの対応をとってきたのなら、具体的にどの様な対応をとってきたのか説明されたい。
三 一で、昨年十二月二十五日より前の、「記者会見」が行われた直後の昨年十月の段階においては、外務省として、近い将来ロシア側から正式に出入国カード提出の要求がなされることを予見せず、また、将来的に問題が発生することを事前に防ぐため、ロシア側に「記者会見」の真意を問う等、前もって何らかの対応をとることをしなかったのなら、それはなぜか説明されたい。

 右質問する。



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