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平成二十一年三月十八日提出
質問第二二三号

日本漢字能力検定協会に対する文部科学省の指導監督並びに一連の不祥事に係る同協会の説明等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




日本漢字能力検定協会に対する文部科学省の指導監督並びに一連の不祥事に係る同協会の説明等に関する質問主意書


 「政府答弁書一」(内閣衆質一七一第一五〇号)及び「政府答弁書二」(内閣衆質一七一第一九五号)を踏まえ、質問する。

一 財団法人日本漢字能力検定協会(以下、「漢検協会」という。)が漢字能力検定試験を通じて多額の利益を上げているとし、本年二月九日、文部科学省は「漢検協会」に立ち入り検査を実施した。「漢検協会」については、各種報道により、利益の一部が大久保昇理事長一族の墓と同一区画にある「漢検協会」の供養塔の建設に充てられる等、「漢検協会」の活動と関係がなく、公益性もない事業が行われていることが指摘されている。右について文科省は、「政府答弁書一」で「文部科学省においては、御指摘の財団法人日本漢字能力検定協会(以下「協会」という。)の不祥事について、協会から事実関係を聴取し、その内容の整理を進めているところである。」と答弁しているが、右答弁にある整理作業は現在どの様な進捗状況にあるか説明されたい。
二 本年三月九日の新聞報道によると、大久保理事長は評議員会において「謝りたくないので会見はしない」旨の発言をしたとのことであるが、今回の一連の不祥事につき、大久保理事長はじめ「漢検協会」は、自らきちんとした説明責任を果たしていると文科省は認識しているか。
三 本年三月十日、文科省は「漢検協会」に対し、漢字能力検定試験の検定料引き下げや関係四企業との取引のあり方の検証、理事会・監事・評議員会の人員構成見直しの実施及び外部監査導入の検討、四月十五日までの改善報告書の提出等、抜本的な運営改善を求める通知を出したと承知する。「漢検協会」による改善報告書の内容が不十分で、「漢検協会」として自浄能力を発揮することが見られない場合、財団法人の資格を取り消すという厳しい措置をとることが必要だと考えるが、文科省の見解如何。
四 一般に、財団法人等の公益法人が過剰な利益を上げた場合、それを規制し、改善策を講ずることを義務づける法制度はあるか。
五 「漢検協会」が公益法人として税制上の優遇を受けておきながらも多額の利益を上げ、それを業務との関連性が薄く、公益性もない事業を行い、浪費することを許すのなら、その利益を国庫に納めさせる等の措置をとることが必要であると考えるが、文科省、ひいては政府の見解如何。
六 「漢検協会」は、その年一年の世相をイメージする漢字一字を日本全国より公募し、その中で最も応募数の多かった漢字一字をその年の世相を表す漢字として選定し、京都府京都市東山区の清水寺の貫主の毛筆によって毎年十二月十二日の「漢字の日」に発表しているが、右の「今年の漢字」事業は、「漢検協会」が行う事業としてふさわしいと文科省は認識しているか。
七 「政府答弁書二」では、「今年の漢字」の揮毫が一九九五年以来、一貫して京都市の清水寺森清範貫主によって行われ、森貫主に対して「漢検協会」から報酬が支払われていることについて、「お尋ねの報酬額については、清水寺貫主森清範氏が協会の理事であるとしても、先の答弁書(平成二十一年三月六日内閣衆質一七一第一五〇号)四についてでお答えしたとおり、当事者の契約にかかわるものであり、また、個人に関する情報であることから、お答えは差し控えたい。」と、文科省としてその報酬額を明らかにすることは差し控えたいとの答弁がなされている。少なくとも文科省として、「今年の漢字」の揮毫に関して「漢検協会」から森貫主に支払われている報酬額を承知しているものと理解して良いか。確認を求める。
八 「政府答弁書二」では「文部科学省としては、清水寺貫主森清範氏は、平成十九年四月から協会の非常勤の理事であり、協会から同氏に対して、旅費及び日当は除き、理事としての報酬は一切支払われていないと聞いている。」との答弁がなされているが、「漢検協会」から森貫主に対してどの様な場合に旅費、日当が支払われるのか、文科省として承知しているか。
九 理事としての報酬は支払われていないにせよ、公益法人である「漢検協会」の理事を務めている以上、また、「漢検協会」の一連の不祥事がこれだけ大きな社会問題になっていることを考えても、「今年の漢字」の揮毫に係る森貫主への報酬額についても、国民に対して何らかの説明をすることが求められるのではないか。文科省の見解如何。

 右質問する。



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