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平成二十一年四月十日提出
質問第二九八号

我が国の刑事訴訟に係る手続きについて述べた財務大臣の発言等に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




我が国の刑事訴訟に係る手続きについて述べた財務大臣の発言等に関する第三回質問主意書


 本年三月三日、民主党小沢一郎代表が政治資金規正法に違反する形で西松建設より献金を受けていたとして、小沢代表の資金管理団体の会計責任者である公設第一秘書が逮捕された。右の事件(以下、「西松献金事件」という。)に関し小沢代表が「異常な手法」と、自身の秘書を逮捕するという検察のやり方を批判していることについて、与謝野馨財務大臣は同月二十日、民間テレビ局の番組収録において、「日本の刑事訴訟手続きは世界で一番民主的で透明性が高い。日本の刑事司法に対する信頼性に、もう少し理解を進められたらいいのではないか」との苦言を呈している。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七一第二六三号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一七一第二三九号)を踏まえ、再度質問する。

一 「前回答弁書」では「なお、国務大臣の地位にある者が、国務大臣としてではなく一政治家その他の個人としての立場からテレビ等の公の場で見解を述べることは当然にあり得る。」との答弁がなされているが、与謝野大臣は、右答弁にある「一政治家」、「その他の個人」のどの立場に立って、前文で触れた発言(以下、「与謝野発言」という。)をしたのか説明されたい。
二 前回質問主意書、更には前々回質問主意書においても、「与謝野発言」にある「民主的」並びに「透明性が高い」の定義、また、与謝野大臣は何をもって我が国の刑事訴訟手続きが最も民主的かつ透明性が高いと認識しているのか、与謝野大臣は、検察による容疑者への取り調べ、または将来参考人や証人となる人物に対する聴取の実態を正確に把握していないのにも関わらず、なぜ「与謝野発言」を行ったのか、与謝野大臣本人による答弁を求めているが、「前回答弁書」でも「御指摘の発言については、政治家個人としての見解を述べたものであると承知しており、政府としてお答えする立場にない。」と、何の回答もなされていない。一般に、ある国務大臣が一の答弁にある、「国務大臣としてではなく一政治家その他の個人としての立場」に立って行った言動は、質問主意書の対象とはならないということか。明確な説明を求める。
三 「前々回答弁書」で「我が国の刑事訴訟手続については、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正かつ迅速に適用実現することができるよう、令状主義を始めとする厳格な手続が法定されているところである。」との答弁がなされていることにつき、前回質問主意書で、政府として、我が国の刑事訴訟手続きについて右の様な認識を有する具体的根拠は何かと問うたところ、「前回答弁書」では「日本国憲法第三十一条、第三十三条及び第三十五条並びに刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第一条等である。」との答弁がなされている。確かに、右答弁にある法令においては、我が国の刑事訴訟手続きに関し、「前々回答弁書」にある様な法定がなされているが、それらは現実的に、公平、公正な形で適用されているか。例えば「西松献金事件」についても、逮捕された小沢代表の公設第一秘書以外にも疑惑を指摘されている者がいるが、それらに対しては逮捕の手は及んでいない。我が国の刑事訴訟手続きの現実は、真に「公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正かつ迅速に適用実現することができる」ものとなっているか。政府の見解如何。

 右質問する。



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