質問本文情報
平成二十一年四月二十七日提出質問第三四一号
違法・無報告・無規制(IUU)漁業の規制に関する質問主意書
提出者 菅野哲雄
違法・無報告・無規制(IUU)漁業の規制に関する質問主意書
現在、国連食糧農業機関(FAO)において、各国間の協議が行われている違法・無報告・無規制(IUU)漁業の規制、取り締まりに関する政府の方針等について、以下、質問する。
(1) IPOA二十五条にうたわれている「国の行動計画」に相当する部分について、政府が実施、または想定している内容を明らかにされたい。
(2) 同六十一条において各国が確立すべきとされているIUU漁業および関連活動に関する寄港国による取り締まりのための国家戦略および手続きについて、わが国の現状を説明されたい。
二 IUU漁業をなくすための寄港国協定草案関連等
(1) 現在、FAOの下で協議されている寄港国協定草案(二〇〇九年二月五日付の議長草案)に関連する可能性がある日本の法令名ならびに関連条文を明らかにされたい。
(2) 港湾利用が原則的に自由とされている根拠について、日本の法令名ならびに関連条文等を示し、説明されたい。
(3) 寄港国協定が実効性を有するために重要と思われる諸点について、政府の考えを明らかにされたい。
(4) 例えば、マグロ類の地域漁業管理機関においてIUUリストに掲載されている船舶の入港を拒否することは、日本の法令上可能かどうか、漁船、貨物船、補給船のそれぞれについて、考え方を示されたい。
(5) 上記(4)において不可能とされる場合、関連する法令名と条文を示し、理由を明らかにされたい。
(6) 入港時までに入手した情報等により、当該船舶がIUUに関与していることが明白な場合、他の港湾に陸揚げされたことのない水産物の荷揚げ、積み替え、梱包、加工、ならびに当該船舶に対する補給、修理のうち、日本の法令上で拒否することが困難な場合、漁船、貨物船、補給船のそれぞれについて、法令名と関連条文を示し、理由を明らかにされたい。
(7) 寄港国による検査の結果、当該船舶が明白にIUUに関与していた場合、当該船舶に対する港湾役務の提供、とりわけ物資・燃料の補給を拒否することが困難とされる可能性はあるか。困難な場合、漁船、貨物船、補給船のそれぞれについて、法令名と関連条文を示し、理由を明らかにされたい。
(8) 上記(6)(7)において補給を拒否しない場合、当該船舶が再び公海に戻り、IUUに直接従事またはIUUの支援を継続する可能性が排除できないと考えるが、補給を正当化する理由があれば示されたい。
(9) より多くの途上国が寄港国協定に参加するための支援策として、資金メカニズムを設けることについて、政府はどのように考えているか示されたい。
(10) IUUと特定された船舶に対して適切な対応を取るため、重要な情報を全ての寄港国が確実に入手できるよう、例えば、寄港国協定草案のアネックス(付属文書)AおよびCに関する情報をFAOに送り、FAOによる集約の後に、全ての寄港国協定加盟国が情報共有する手法について、政府の考え方を示されたい。
右質問する。