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平成二十一年六月十九日提出
質問第五七四号

参議院予算委員会において北方四島の我が国への帰属確認を段階的に行うことはしないとした麻生太郎内閣総理大臣の発言に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




参議院予算委員会において北方四島の我が国への帰属確認を段階的に行うことはしないとした麻生太郎内閣総理大臣の発言に関する再質問主意書


 本年四月十七日の毎日新聞に、谷内正太郎政府代表が毎日新聞社のインタビューを受け、北方領土問題につき、「三島と択捉一部でも」と、谷内代表として、歯舞、色丹、国後、択捉の我が国への帰属を確認し、ロシアとの平和条約を締結するという従来の政府方針と異なり、北方四島の面積を折半するという方法をもって、同問題の最終的解決を目指すべきとも取られる見解を示したと報じた記事が掲載されたことにつき、谷内氏は同年五月二十一日の参議院予算委員会に政府参考人として出席し、釈明を行っている。また麻生太郎内閣総理大臣は右の委員会において、谷内氏の釈明の後に、北方領土交渉に係る政府の方針について「段階的にやろうとしているわけではない」旨発言(以下、「総理発言」という。)をしていると承知する。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七一第四九七号)及び「政府答弁書」(内閣衆質一七一第四三八号)を踏まえ、再質問する。

一 「総理発言」にある「段階的」とは、具体的に北方領土交渉におけるどの様なアプローチを指し、また麻生総理としてその様なアプローチはとらないと言っているのかとの問いに対し、「政府答弁書」では「北方領土問題に関する政府の立場は、我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応するというものである。御指摘の参議院予算委員会における麻生太郎内閣総理大臣の発言は、この立場を踏まえた上で、北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法は、この問題の最終的な解決に向けた交渉を加速するという日露首脳間で一致した認識と相容れないとの認識を示したものである。」との答弁がなされている。前回質問主意書で、右答弁にある「北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法」とは、政府、特に外務省として具体的にどの様な方法であると認識しているのかと問うたが、「前回答弁書」では「北方領土問題に関する政府の立場は、我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応するというものである。また、政府としては、先の答弁書(平成二十一年六月二日内閣衆質一七一第四三八号)一から四までについてでお答えしたとおり、北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法は、この問題の最終的な解決に向けた交渉を加速するという、平成二十年七月の北海道洞爺湖サミットの際の日露首脳会談において首脳間で一致した認識と相容れないと認識している。」と、「政府答弁書」と同様の答弁がなされているのみである。当方が問うているのは、政府が言う「北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法」とはどの様な方法を指しているのかという点であり、これが明らかにされない限り、当質問主意書はそもそも成り立たなくなる。「北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法」とは具体的にどの様な方法を指しているのか、再度政府の説明を求める。
二 「北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法」を政府としてとらないと言うのは、言い換えるならば、北方四島全ての帰属を一括して確定する方針を政府としてとるということである。政府として、北方四島全ての我が国への帰属を一括して予めロシア側に求めるというのなら、それは交渉に入る前の段階で予め結論を決めることをロシア側に求めることと同じであり、我が国として、最終的に北方四島全ての我が国への帰属の確認を目指すことは当然であるにしても、我が国側が全くリスクを負わない形では、そもそもロシア側が交渉に応じることはなく、交渉を始めることができないのではないか。「前回答弁書」では何の答弁もなされていないところ、再度質問する。

 右質問する。



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