質問本文情報
平成二十一年十一月十二日提出質問第七二号
日本郵政に関する再質問主意書
提出者 山内康一
日本郵政に関する再質問主意書
先般の内閣衆質一七三第一八号での答弁を踏まえ、天下りの定義に関して追加質問をする。
1 「府省庁」とは何か。「府省庁」には、府省の長である大臣は含まれるか。また官僚OBは含まれるか。
2 「府省庁によるあっせん」には、大臣によるあっせんは含まれるか。
3 例えば、総務省所管の企業に、総務事務次官が、総務官僚OBを再就職させることは「府省庁によるあっせん」に含まれるか。
4 同様に、総務大臣が、総務官僚OBを再就職させることは含まれるか。
5 同様に、総務大臣が、財務官僚OBを再就職させることは含まれるか。
6 同様に、財務大臣が、財務官僚OBを再就職させることは含まれるか。
7 同様に、郵政改革担当大臣が、財務官僚OBを再就職させることは含まれるか。
8 「府省庁によるあっせん」さえ受けなければ、その他すべての公務員の再就職は天下りにはならないのか。
二 今般の日本郵政株式会社社長・副社長人事について
1 亀井国務大臣が官僚OBを指名したことは、国家公務員法百六条の二における「職員は、営利企業等(営利企業及び営利企業以外の法人(国、国際機関、地方公共団体、特定独立行政法人及び地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人を除く。)をいう。以下同じ。)に対し、他の職員若しくは特定独立行政法人の役員(以下「役職員」という。)をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人(当該営利企業等に財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。)を支配されている法人として政令で定めるものをいう。以下同じ。)の地位に就かせることを目的として、当該役職員若しくは役職員であつた者に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、又は当該役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、若しくは依頼してはならない。」に該当するか。
2 該当しないとすれば、国務大臣は要求、依頼ができるということになるが如何。
3 人事における国務大臣による「指名」、「選任」は実質的には、法律上の「要求」、「依頼」にあたると考えるが如何。
三 坂篤郎氏の内閣官房副長官補退職後の再就職に関して、答弁書の二の1のA、「あっせんは確認されていない」について
1 坂氏の内閣官房副長官補退職後の社団法人日本損害保険協会への再就職についても「あっせんは確認されていない」と答弁しているが、あっせんがあったかどうか、すなわち直前のポストで天下りをしたかどうか、政府として確認しなかったのか。
2 もしあっせんの有無を確認しなかったとすれば、確認しなかったのはなぜか。
3 もしあっせんの有無を確認した上で(つまりは天下りであることを知った上で)、日本郵政株式会社の副社長として適任と政府が判断するならば、政府の天下り根絶の方針と矛盾すると思われるが如何。
四 足立盛二郎氏の日本郵政株式会社副社長就任に関して、答弁書の二の2のA、「略歴の送付等があったと考えられる」について
1 足立氏の日本郵政への再就職にあたっても、略歴の送付等を行っているのか。略歴の送付等を行ったとすれば、誰が送付等を行ったのか。
2 日本郵政副社長就任以前に足立氏が天下りをしている事実を、日本郵政副社長として適任であるかどうかを政府が判断する上で、どのように評価したか。
3 略歴の送付は、情報の提供にあたると考えられるが如何。
4 国家公務員法百六条の二において、「当該役職員若しくは役職員であつた者に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、又は当該役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、若しくは依頼してはならない。」と規定されている。よって、情報の提供があったとすれば、法令違反の疑いがあり、天下りのあっせんにあたると考えられるが如何。
右質問する。